女も男も「若さ」を価値に置く風潮にモノ申す 楽しそうにしてる人が、結局いちばんモテる

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スー:つまりは女好きってことですか? 

野宮:そうね(笑)。

モテる服を着なくても楽しくしてれば自然とモテる

『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

スー:年を重ねた女性の恋愛を揶揄する気持ちっていうのは、まさに自分にも向かってくるので、ちょっと自重&自嘲しないと、社会に自分を滑り込ませられない。女友だちと交際相手の話をするときに「おたくのオジサン元気?」「うちのオジサンがさ」なんて呼び方をするのがまさにそうで。だけど、私にも「モナムール」とか言いたい気持ちはありますよ!

野宮:言ったらいいじゃない(笑)。

スー:その殻を打ち破って自由に生きたいという自分と同時に、他者のことをその殻の中でジャッジする自分もいるんですよ。同じ物差しで自分と他者を測ってジタバタしてしまうことは、まだまだある。まじめな話になりますけど、ある程度の年齢になると、家族というユニットになって生きることが善とされてるのをひしひしと感じたり。私のような不良中年は、少しずつこの境界線をぼやかしていかなきゃなと。家族が「いる」「いない」で分断されないように。

野宮:スーさんは、フランス的な生き方がいいんじゃない?

スー:フランス婚! 籍をいれること自体を嫌悪しているわけではないんです。「いつか結婚してやるぞ!みてろよ!」とは冗談半分でいつも言ってます。でも正直に言えば、すごくしたいわけでも、すごくしたくないわけでもない。

ある程度の年になると、男女ともに恋愛を欲することや「モテたい」と思うことに少し後ろめたさを感じてきますよね。ガツガツしていた男の人が、ある日突然「もうオジサンだから若い子はちょっと……」と恐縮しだしたり。とはいえ、中年になると自分より年上の女性を恋愛対象と見るのはなかなか難しいようで、最終的には女の人が恋愛対象として魅力的なまま年をとることが難しくなっていくのではないかと。

野宮私はモテとか全然関係ないです。自分が着たい物を着て、自分が楽しければそれでいい。自分が楽しく生きてれば、きっとモテちゃうんですよ。

スー:くー! ここ、太字で!

野宮:いわゆる美人じゃなくても、楽しそうな人やポジティブな人って「なんかあの人に会いたくなるなー」って思うでしょう? モテってそういうことじゃないかしら。

(構成:須永 貴子)

野宮 真貴 歌手

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のみや まき / Maki Nomiya

「ピチカート・ファイヴ」3代目ボーカリストとして、1990年代に一世を風靡した「渋谷系」ムーブメントを国内外で巻き起こし、 音楽・ファッションアイコンとなる。 2010 年に「AMPP 認定メディカル・フィトテラピスト(植物療法士)」の資格を取得。現在、音楽活動に加え、ファッションやヘルス&ビューティのプロデュース、エッセイなど多方面で活躍中。

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ジェーン・スー 作詞家、コラムニスト

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じぇーん・すー / Jane Su

1973年、東京生まれ。コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」、ポッドキャスト番組「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」のパーソナリティとして活躍中。著書に『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(第31回講談社エッセイ賞受賞)、『生きるとか死ぬとか父親とか』『おつかれ、今日の私。』『闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由』などがある。

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