日経平均は反発、一時1万9500円台を回復  日米金利差拡大による円安基調継続への期待

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 12月20日、東京株式市場で日経平均は反発し、取引時間中の年初来高値を更新。昨年12月18日以来、1年ぶりに1万9500円台を回復する場面があった。写真は株価ボード。都内で6月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反発し、取引時間中の年初来高値を更新。昨年12月18日以来、1年ぶりに1万9500円台を回復する場面があった。地政学リスクへの意識で強含んだ円相場が序盤の日本株の重しとなったが、押し目買いで下げ渋る展開。

日銀の金融政策は予想通り現状維持となったが、1ドル117円台後半まで円安方向に振れた為替を手掛かりに切り返した。

TOPIXも反発。ただ上昇率は0.21%と、日経平均(0.53%)を下回っている。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>が1%を超す下げとなるなど、金融セクターが軟調。メガバンクは後場寄り後に一段安となったが、引けにかけて下げ幅を縮小した。

日銀は金融政策の現状維持を決定した一方、景気判断は上方修正した。「長期金利目標が維持されたことで、日米金利差拡大による円安基調の継続への期待が高まった」(中堅証券)との声が聞かれる中、日経平均は後場に切り返し、前日比で一時119円高となった。

一方、外需株はトヨタ<7203.T>が0.18%安。パナソニック<6752.T>、マツダ<7261.T>が1%超安となった。日中は押し目を拾う動きがみられたが、弱含む円相場には反応薄。「バリュー株が先導する相場が続いている」(大手証券トレーダー)という。

TOPIXがマイナス圏で前引けとなったことで、日銀によるETF(上場投信)買いの思惑が広がったことも、日本株の下支え要因となった。もっとも東証1部の売買代金は2兆3388億円と、商いはやや盛り上がりに欠いた。「市場参加者が減り、売り物が出にくい。当面は小動きが見込まれ、年内の日経平均2万円到達は難しい」(フィリップ証券・リサーチ部長の庵原浩樹氏)との声があった。

個別銘柄では神栄<3004.T>が急伸。20日に2017年3月期通期の利益予想を上方修正したと発表し、材料視された。半面、 フジ・メディア・ホールディングス<4676.T>が軟調。フジテレビは19日、同社の社会部記者が不適切な取材活動をしていたことが判明したと発表した。暴力団関係者が自動車を購入する際に、名義を貸すなどの利益供与の疑いがあると報じられており、不祥事の発覚が本業に及ぼす影響を懸念した売りが出た。

東証1部騰落数は、値上がり1230銘柄に対し、値下がりが626銘柄、変わらずが143銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     19494.53 +102.93

寄り付き   19367.84

安値/高値  19356.81─19511.20

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1552.36+3.30

寄り付き     1546.47

安値/高値    1544.24─1553.26

 

東証出来高(万株) 192972

東証売買代金(億円) 23388.90

 

 

(長田善行)

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