日経平均は大幅反発、メガバンクが連日高 米株高や109円台前半に乗せた円安を好感
[東京 16日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅反発。米国株高や1ドル109円台前半とドル高/円安方向に振れた為替が追い風となり、朝方から主力株を中心に買いが先行。日経平均は一時218円高となった。
急ピッチな上昇に対する警戒感が上値を抑えたが、指数は高値圏を維持。TOPIXは終値で2月2日以来9カ月超ぶりの高値水準を回復した。
外部環境の好転に加え、メガバンクの連日高も投資家心理を強気に傾けた。東証1部の売買代金トップの三菱UFJ<8306.T>が6%高となり、銀行業<.IBNKS.T>が業種別値上がり率トップ。円安を手掛かりにトヨタ<7203.T>、キヤノン<7751.T>など輸出株も買われ、TOPIXコア30<.TOPXC>は1.62%高と日経平均の上昇率(1.10%)を上回った。
前場には利益確定売りなどでやや伸び悩む場面もあったが、先高観から押しは限定的だった。「ドル/円のチャート上では今年5月の111円台まで節目は見当たらない。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米利上げが確認されるまでは期待先行のドル高/円安が続くとみられ、日本株の年末高を見込む向きは多い」(ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏)という。
一方、10年最長期国債利回りが一時3月11日以来の高水準まで上昇。日本株全体への影響は限られたが、金利上昇が重しとなる不動産業<.IRLTY.T>は値下がりした。好決算を発表した住友不動産<8830.T>などが直近上昇していた分、利益確定売りが優勢だった。東証REIT総合<.TREIT>は小反落した。
個別銘柄では、任天堂<7974.T>が続伸。12月15日から新作ゲーム「スーパーマリオラン」を配信すると発表し、材料視された。シンガーソングライター「ピコ太郎」の「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」の大ブレークなどを受け、岩井コスモ証券が新規「A」でカバレッジ開始したエイベックス<7860.T>も高い。
半面、東亜建設工業<1885.T>と飛島建設<1805.T>は売り優勢。建物の耐震性に関する大阪大と企業との共同研究をめぐって、便宜を図った見返りに大阪大大学院工学研究科教授に現金を渡したとして、贈賄の疑いで両社社員が逮捕されたと伝わり、嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり1585銘柄に対し、値下がりが314銘柄、変わらずが86銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 17862.21 +194.06
寄り付き 17832.51
安値/高値 17807.47─17886.44
TOPIX<.TOPX>
終値 1421.65 +18.67
寄り付き 1416.82
安値/高値 1414.84─1422.63
東証出来高(万株) 272666
東証売買代金(億円) 28561.6
(杉山容俊)
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