1ドル95円以上の円高は、ドル買いの好機

みずほコーポレート銀行の唐鎌大輔氏に聞く

雇用統計で為替はどう動くか(撮影:梅谷 秀司)

週明けの為替見通しは、7日夜の米国の雇用統計次第だ。雇用統計が弱ければ、ドル高円安方向に戻り、雇用統計が市場予想よりも強ければ、QE3縮小が早いとの予想が強まり、ドル安円高方向になるだろう。だが、対ドルで円高がどんどん進むとは思わない。

ドルが対円で下がったら、買いたい人がたくさんいるだろう。日本はすでに貿易赤字の国であり、円高が進めば、安値でドルを買いたいという輸入企業は多そうである。これは逆張り傾向の強い日本の個人投資家も同じで、ドルが下がったら、ドルを買って円を買いたい人が多いだろう。生命保険会社も4月に決めた運用計画などを見る限り1ドル=95100円は想定レンジの中で買い時と考える向きが多いのではないか。

このように基本的には、ドルに対して「下がったら買いたい」と考えるプレーヤーは多そうに見受けられるので、1ドル=95円以上にドルが下げていく方向にはないと見ている。

いま、円が買われている理由は、円が過去半年売られすぎたからだ。IMMの通貨先物のポジションを見ると、5月下旬には投機筋の円売りが2007年の夏以来の高水準になっていた。投機筋である以上、売ったものは買い戻さなければならないので、その過程で円高になっている。しばらくは株安と円高はセットで進まざるを得ないだろう。

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