韓国大慌て!大統領を突如襲った疑惑の行方 低支持率に悩む朴槿恵氏の盟友が政治介入か

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ハンギョレ新聞が「Kスポーツ」財団の理事長の座には、崔氏自身が常連であるスポーツマッサージセンターの院長を据えていたと報じると、後は堰を切ったように新たな疑惑が次々と浮上した。

朴大統領と崔氏の関係は古い。崔氏は、朴大統領の母親の陸英修(ユク・ヨンス)女史が1974年に暗殺された後、傍らで支えた崔太敏(チェ・テミン)牧師の5番目の娘だ。朴大統領と苦楽を共にしてきたと言われる。韓国の全国紙記者は、「ハンギョレ新聞の報道以降、疑惑の目は、2つの財団の鍵を握る崔氏に集中した」と説明する。

朴大統領は謝罪談話で、崔氏について「かつて私がつらかった時に助けてくれた縁」と説明し、「演説や広報資料で表現などで助けてもらった」「就任後も一定期間、一部の資料などについて意見を聞いたこともある」と明かした。

朴大統領が機密漏らした女性との関係

この記者は2人の親密さについて次のように続ける。「朴大統領のことをオンニ(お姉さん。女性から見て親しい目上の女性を呼ぶ呼称)と呼ぶほど、ふたりは親しい間柄のようだ。財閥から多額の投資を引き出して財団を設立し、通常1カ月ほどかかる設立許可もたった1日で下りるなど、異例づくしだった。朴大統領との関係があったからではないかとの疑惑が向けられた」。

崔氏とその娘が大株主であるドイツの会社が、財団の資金を管理する目的で作られ、財団を私物化しているのではないかという疑惑も浮上。乗馬選手である崔氏の娘の乗馬訓練費にもドイツの会社から資金が使われたとされ、また、通っていた名門・梨花女子大学の入学・進級で、何かしらの特別扱いを受けたのではないかという報道も飛び出した。

梨花女子大学では真実追求を求める学生のデモが始まり、さらには教職員までも抗議に立ち上がった。10月中旬には総長が辞任し騒動はいったん収まったが、130年の伝統を誇る名門大学では初めて総長自らが退任するという汚点を残した。

一向に収まらない騒ぎの中、朴大統領は10月20日に行われた首席秘書官会議の席上で、火種となっている2つの財団について言及したが、「(国家戦略として掲げる)創造経済と文化育成に共感した財界の主導で設立された」として青瓦台や自身の関連を否定。同時に「資金流用などの不正行為があれば、厳重に処罰される」と発言して検察に捜査を命じた。

朴大統領はこの時、崔氏については一切触れることはなかった。しかし、それから一週間も経たない10月25日。大統領の演説文の草稿を発表前に見せていたことを朴大統領自らが謝罪し、さらには機密文書の流出まで発覚したのだ。

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