あのJヴィレッジは?福島原発20キロ圏内の今 一部立ち入り緩和も,広野・楢葉・富岡町の苦難続く

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無人の町で空き巣被害が多発

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④荒らされた商店(楢葉町)

旧警戒区域の楢葉町は現在も、宿泊が禁止されている。その一方で、地元民でなくても日中に限って自由に立ち入ることができることから、空き巣被害などの問題が発生している。JR常磐線竜田駅前の商店ではガラスが割られ、自動販売機はバールでこじあけられて、缶ジュースが抜き取られていた(写真④)。

金井さんの自宅(写真⑤)は、前出の作業員宿舎や竜田駅からも遠くない新興住宅地にあった。自宅に着くや、金井さんは深くため息をついた。

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⑤金井直子さんには多額の住宅ローンが(楢葉町)

「こんな殺伐とした状態では、ここに戻って暮らすことはできない。楢葉はこの2年で変わり果ててしまった」

金井さんは、原発事故前に勤務していた町内の工場にも立ち寄ってみた。
 勤めていた企業を含め、震災前に「楢葉南工業団地」に立地していたのは24社。そのすべてが避難を強いられ、工業団地はもぬけのからになった。

「震災直後の揺れは本当にすごかった」と金井さんは当時を振り返った。事務室の本棚やロッカーはばたんばたんと揺れ、机の下にもぐって難を逃れた。そして、揺れが収まると館内放送で社員の避難を誘導した。

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