マツダの社長交代、新トップの課題 小飼専務が昇格へ
マツダは5月9日、小飼雅道・取締役専務執行役員(58、=タイトル下写真左=)が社長兼CEOに昇格する人事を発表した。山内孝・会長兼社長兼CEO(68、=同右=)は、代表権のある会長に留任、金井誠太・代表取締役副社長(63)は副会長に昇格する。
山内・現社長は、2008年、それまで親会社だった米フォードがリーマンショックに伴う経営危機でマツダを手放したことに伴って社長に就任。リーマンショックやその後の円高に苦しみながら、経営再建に努めてきた。前13年3月期に、社長就任以来、初めて最終黒字を達成、今14年3月期も大幅な増益の見込みと、経営再建に一定のメドが立ったとして社長交代を決めた。
小飼・新社長は生産畑出身
小飼次期社長は1977年にマツダに入社して以降、生産技術のエンジニアとして、一貫して生産畑を歩んできた人物。直近では、生産・購買部門のトップとして、山内社長が掲げてきた「1ドル70円台でも日本から輸出して利益が出る生産体質」づくりを担っていた。
小飼次期社長は、昨年より本格的に市場投入が始まった低コストの新プラットフォーム「スカイアクティブ」を基盤とした車種展開の拡大や、新興国を中心とする海外生産の強化、国際提携の推進など、これまでの山内路線を継承すると同時に、開発から販売までの距離を縮め、より顧客志向の高い商品作りを目指すと語った。
5期ぶりの黒字を果たし、今期も増益見通しとはいえ、マツダはまだ欠損金を抱え、今期も無配を予定する。まずは、早期の欠損金解消と復配が、次期社長に課せられた課題だ。
(撮影:風閒 仁一郎)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら