100円稼ぐのに1224円必要な鉄道があった! 中小私鉄からケーブルカーまで営業係数比較

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鉄建公団が建設した「AB線」を三セクによって開業させた野岩鉄道(写真: はまだい / PIXTA)

第三セクター鉄道は、成り立ちから大まかに言って7種類に分類される。

1:国鉄の特定地方交通線から転換された路線(特定地方交通線)
2:日本鉄道建設公団(現在の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構)が地方の開発に資する線または地方の幹線として建設したAB線のうち、国鉄の路線として開業しなかった路線(AB線)
3:同公団が大都市の民営鉄道線として建設したP線
4:鉄道・運輸機構が大都市の通勤路線として建設した都市鉄道線
5:整備新幹線の開業に伴ってJR旅客会社線から転換された並行在来線
6:中小私鉄から転換された路線(中小私鉄転換線)
7:その他の路線

数が多いのは国鉄からの転換路線

国鉄の特定地方交通線(1)に該当するのは三陸鉄道、阿武隈急行、会津鉄道、秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道、山形鉄道、のと鉄道、いすみ鉄道、真岡鉄道、わたらせ渓谷鐵道、長良川鉄道、天竜浜名湖鉄道、明知鉄道、伊勢鉄道、愛知環状鉄道、樽見鉄道、北条鉄道、信楽高原鐵道、錦川鉄道、WILLER TRAINS(宮津線)、若桜鉄道、土佐くろしお鉄道(中村線)、甘木鉄道、南阿蘇鉄道、松浦鉄道、くま川鉄道、平成筑豊鉄道(伊田線、糸田線、田川線)だ。

三陸鉄道、阿武隈急行、秋田内陸縦貫鉄道、樽見鉄道は転換時または転換後にAB線も、愛知環状鉄道は転換時に同公団が主要幹線または大都市交通線として建設したCD線もそれぞれ開業させている。

AB線(2)に該当するのは北越急行、鹿島臨海鉄道(大洗鹿島線)、野岩鉄道、WILLER TRAINS(宮福線)、智頭急行、井原鉄道、土佐くろしお鉄道(宿毛線、阿佐線)、阿佐海岸鉄道だ。P線(3)に該当するのは北総鉄道、東京臨海高速鉄道、東葉高速鉄道、横浜高速鉄道(みなとみらい線)、埼玉高速鉄道である。いっぽう、P線に似た性質を備える都市鉄道線(4)は首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)だ。

並行在来線(5)に該当するのはIGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道、しなの鉄道、肥薩おれんじ鉄道である。なお、統計の集計期間の関係によって表には登場しないものの、現在は道南いさりび鉄道、えちごトキめき鉄道、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道も加わった。中小私鉄転換線(6)に該当するのはひたちなか海浜鉄道、えちぜん鉄道、伊賀鉄道だ。やはり表には登場しないものの、現在は四日市あすなろう鉄道も加わっている。

その他の路線(7)は仙台空港鉄道、芝山鉄道、名古屋臨海高速鉄道、平成筑豊鉄道(門司港レトロ観光線)だ。これらのうち、仙台空港鉄道、名古屋臨海高速鉄道の性質はP線または都市鉄道線に近い。芝山鉄道は成田空港の開港によって分断された沿線に対する補償の一環として設立された。平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線は営業廃止となったJR貨物鹿児島線門司港-外浜間を観光路線に転換したものである。

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