「ムカつく上司」と無意味な衝突を避ける法

「ヒューリスティック」を知れば大人になれる

そもそもビジネスに大切なのは何よりも効率性とスピードです。ライバル企業との競合に勝ち抜くためにはいかに優れた品質、サービス、価格を提供するか、そしてそれが他社に先駆けていち早く実行される必要があります。

ですから、「業務の端々に至るまでいちいち議論をしたり検証をしたりしていたのではとても間に合わない」というケースが多いのです。そこで企業における意思決定の多くは、往々にして最終意思決定者の経験知に基づいて下されるということが多くなります。

日常は「ヒューリスティック」で満ち溢れている

あらゆる角度から議論するのではなく、経験知に基づいてすばやく判断することをヒューリスティックと言います。これは「必ずしも正確な答えではなくても自分の経験とか知識に基づいてある程度正しい答えを導き出すことができる思考方法」のことなのです。

人間の脳には二つのシステムがあって、一つはできるだけ早く決断を下せる「システム1」、そしてもう一つはじっくり考えて論理的な結論を求めようとする「システム2」です。

新製品の開発やマーケティング戦略の考案、設備投資の可否といった大きな案件やプロジェクトを検討する場合は全員が智恵をふりしぼって議論します。すなわちここではシステム2が活躍するわけです。

ところが日常でこなす業務というのはそんな悠長なことをやっていられませんからどうしても「システム1」を使う、すなわちヒューリスティックで物事を判断するということになります。そうしないで些細なことまでいちいち議論していたのでは、実際の仕事は回っていかないからです。したがって、職場にはヒューリスティックが満ち溢れているのです。

次ページ「自分の経験で結論を出す」ことに原因があった!
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