「ゼクシィ」の隙を突く、式場予約の革命児 「すぐ婚navi」、エイチーム最年少取締役加藤厚史氏に聞く
当時も今も、エイチームはゲーム中心のエンターテイメント事業と比較サイトなどからなるライフサポート事業に分かれていますが、エイチームとしてライフサポート事業で引っ越し価格の一括見積もり「引っ越し侍」と、中古車価格の一括査定「ナビクル」に次ぐ、新たなネット媒体が必要とされていました。そうした環境だったことも、「すぐ婚」を提案した背景にあります。
“本気”の意志表明がしたかった
――今回、「すぐ婚」を分社化した狙いは?
ブライダル業界は、冠婚葬祭に含まれる伝統的で、特殊な業界です。これまで結婚式場からは、(エイチームの稼ぎ頭である)ゲーム事業の片手間でやっていると見られていたため、分社化をすることによって、われわれが「すぐ婚」というビジネスを本気でやっているという、意志表明をしたいという思いがありました。
加えて、ブライダル産業は周辺市場が4兆円と言われるほど、裾野が広い。2次会やハネムーン(新婚旅行)の予約といった関連業務をすべて単独でやっていくのは現実的ではないので、今後は他社と組んでいく必要があります。その場合、単独会社でやるほうが、他社との連携を行いやすくなります。
――今後、進出が見込める関連業務は、どのようなイメージでしょうか?
海外、2次会、指輪です。たとえば海外ウエディングを挙げられた方が、国内でアフターパーティを開くケースが増えています。これまで海外ウエディングの代理店は、海外と国内の式場予約を別々に仲介していましたが、「すぐ婚」と組めば国内パーティの選択肢が増えるため、一気通貫で行えるようになります。
2次会、指輪も一気通貫という点は同じです。2次会はそもそも実施できる店舗が少ないという事情から、幹事代行業務が増えてきています。そのため、1次会の流れから2次会まで「すぐ婚」での予約を可能にすることを視野に入れています。指輪については、最近はプロポーズするときに指輪を渡すという習慣が薄れてきているため、指輪販売店と連携することで、式場予約の際に指輪の購入をお勧めするというビジネスチャンスが生まれています。
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