ユニクロ、新作ボトムスが担う重責 13年春夏商品の第1弾

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「いまはボディの時代。ヨガやエステなど体に投資をする人が多く、服はその上に着るもの」(滝沢直己デザインディレクター)。脚のラインがはっきり現れるボトムスを男女問わず訴求。2年前に新機軸商品として発売し、定番商品になるまで成長させた女性向けの「レギンスパンツ」を男性向けに初めて投入することになる。

色柄の拡充が最大のポイント

最大のポイントは色柄の拡充だ。「レギンスパンツ」は前年の29色を今シーズンは42色までに拡充、新発売の「メンズレギンスジーンズ」は17種類の色柄を取り揃える。「ウルトラストレッチジーンズ」もこれまでのインディゴカラーが軸の3色から、ピンクやライトグリーンなど今春トレンドのネオンカラーを加えた12色に拡充。機能性や素材、シルエットの変化を訴求するのではなく、豊富な色柄と成功商品のメンズラインへの展開で勝負をしていく。

色柄の拡充は、この秋冬商戦の「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」でも行った。特定の色柄に人気が偏り欠品するリスクはあるが、総じて成功している。すでに年明けから展開している「春物(レギンスパンツなど)の販売は好調」(猿谷哲也R&D部長)、「ウルトラストレッチジーンズ」もネット販売や一部店舗で在庫切れを起こすなど、順調な動きを見せている。男性向けの提案が成功すれば、ボトムス自体は堅調な動きとなりそうだ。

ユニクロは新作ボトムスに続けて、この春夏商戦には機能性インナー「エアリズム」など第2弾、第3弾の新商品を投入するとみられる。また、秋冬商戦で成功した平日にセールを展開する戦略も当面は続けていく方針だ。

春夏に減速してしまった前年の轍を踏まずに、主軸となる新しい戦略商品を軌道に乗せられるか。今回発表した新作ボトムスの売れ行きは、13年業績を占う試金石となる。

秦 卓弥 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はた たくや / Takuya Hata

流通、石油、総合商社などの産業担当記者を経て、2016年から『週刊東洋経済』編集部。「ザ・商社 次の一手」、「中国VS.日本 50番勝負」などの大型特集を手掛ける。19年から『会社四季報 プロ500』副編集長。21年から再び『週刊東洋経済』編集部。24年から8年振りの記者職に復帰、現在は自動車・重工業界を担当。アジア、マーケット、エネルギーに関心。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事