渋谷駅の雑踏が「選挙演説のカオス」になった 若者目当て!参院選最初の日曜日に各党殺到

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「おおさか維新の会」はこの日午後、松井一郎代表と東京選挙区から出馬の田中康夫氏による「イチロー&ヤッシーvs若者たち “ガチンコ”トークセッション」を秋葉原で開催した。

この参院選から「18歳選挙権」が実施されるため、若者対策として行われたものだが、そもそも維新は若者に人気がある。今年3月に国会内で行われた「全国高校生未来会議」の模擬投票では、「1強」の自民党を抑えて1位を獲得している。

「若い世代にこの国は振り向いていない。税金は年寄りに振り分けられている。それではダメだ。われわれは徹底した行財政改革により財源を生み出し、高校授業料無償化などに振り分けた」

松井氏が強調するのは、東京都知事の報酬は4年で1億5000万円ほどにも上るが、大阪府はその半分以下。それでも十分にやりくりできるという点だ。人件費も大阪府は8年間で2800人を削減したが、サービスの質は低下していないと誇らしげに語っている。

若者狙いで渋谷に各党が殺到

夕方になると渋谷駅界隈が熱くなり始めた。午後5時にはハチ公前で社民党の増山れな氏、センター街入口で「日本のこころを大切にする党」の中山成彬氏・恭子氏夫妻、渋谷西武前では自民党の朝日健太郎氏が集まってきた。109の前には少し遅れて青山繁晴氏がやってきている。

その中で一番乗りは、日本のこころを大切にする党。東京選挙区からは経営コンサルタントの鈴木まりこ氏を擁立したが、その姿は見えなかった。代わって比例区の中山成彬氏が街宣車の上から手を振っている。

「この日本が長い年月をかけて作り上げてきた伝統、歴史、風習。これらは世界でも類をみないほどすばらしいものだ」。ゆったりした口調の中山恭子同党党首がマイクを握る。その側で候補者のタスキをかけ、成彬氏が手を振っている。同党が提案するのは、消費税増税の前に経済刺激政策。すなわち公共事業だ。「われわれは50年前に整備されたインフラで生活し、その便利さを享受してきた。しかしそれも限界だ。将来のために便利な社会を造らければならない」。

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