超大型新人LINEが7月15日に東証上場へ 今年最大のIPO、時価総額は約5900億円

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 6月10日、無料対話アプリ会社LINEは、東京証券取引所から株式新規公開(IPO)の承認を得た。7月15日に上場する。写真は都内で2014年9月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 10日 ロイター] - 無料対話アプリ会社LINEは10日、東証から株式新規公開(IPO)の承認を得た。7月15日に上場する。公募増資による新株の発行と売り出しを合わせるとオファリングの総額は1127億円になり、今年最大のIPOになる見通し。

想定発行価格をもとに計算すると、上場時の時価総額は約5900億円となる。

有価証券届出書などによると、IPOにあたりLINEは、3500万株の普通株式を新たに発行する。想定売出価格は1株あたり2800円。LINEはニューヨークでも上場する。

仮条件は6月27日に決定する。ブックビルディング期間は6月28日から7月8日、払込期日は7月14日。

IPOを担当するジョイント・グローバル・コーディネーターは野村証券、モルガン・スタンレーのほか、ゴールドマン・サックス証券、JPモルガン証券。

調達資金のうち、422億円を借入金の返済にあてる。このほか、250億円は運転資金、121億円は設備投資に充当する。

LINEは、これまでも日本国内でゲームコンテンツ会社やIT関連の企業に投資をしてきた。今後については、開示資料に「成長戦略の一環としてグローバルにM&Aや投資を行う予定」と明記したが、「現時点において具体的な内容や金額、時期について決定したものはない」と述べている。

<直面する内憂外患>

上場へ向けた3年越しの夢がようやく実現するLINEだが、月間アクティブユーザー数(MAU)の増加に陰りが見える中での上場だけに「成長株」として受けとめられるかどうかは不透明だ。

LINEの2016年1─3月期のMAUは2億1800万人。15年10─12月期から300万人増加したものの、2014年までは四半期に1000万人単位で増えていたことを考えれば、明らかにブレーキがかかっている。

将来の収益を生み出す源となるMAUの伸びの鈍化は、これまでの成長イメージに影を落としかねない。日本アジア証券エクイティ・ストラテジスト、清水三津雄氏は「知名度があり人気は出るとは思うが、企業としては急成長する感じではなく、旬も過ぎた印象がある」との見方を示す。

開示資料によると、収益の大半を稼ぎ出す日本の売上高は頭打ちとなっており、売り上げを支えるゲーム事業ではゲーム内で使用する一部アイテムが資金決済法上の「前払式支払手段」に当たるかどうかで騒動に発展した。

結局、関東財務局はこのアイテムが「前払式支払手段」に当たると認定。LINEは銀行との間で資産保全のために126億円の発行保証金保全契約の締結を余儀なくされた。

同社は現在、すべてのアイテムを調査しており、その結果によっては「財政状態や経営成績、キャッシュフローに影響を及ぼす可能性がある」と注意を促している。

一方、成長が期待される海外は伸びてはいるものの、日本に比べ課金ユーザーが少なく、収益化に課題を抱えている。まさに「内憂外患」に直面している同社。LINEを事実上の社会インフラにすることでにじみ出る収益を稼ぎ出したい意向だが、「成長株」としての地位を獲得するためにはクリアすべき課題は少なくない。

 

(江本恵美 志田義寧 協力:長田善行 編集:内田慎一)

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