日経平均3日ぶり反落、1万6500円は割らず 一時は200円超安、強含む円高が重荷に
[東京 9日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりの反落。下げ幅は一時200円を超えた。強含む円相場が重荷となったほか、寄り付き前に発表された4月機械受注が市場予想を下回る内容となったことも嫌気された。日米の金融政策イベントを来週に控えるなか、終始模様眺めの相場が続き、先物主導で上下動を繰り返す方向感の乏しい展開だった。
東証1部売買代金は5営業日連続の2兆円割れと売買は低調。薄商いのなか、外為市場でドル/円<JPY=EBS>が106円台後半でドル安/円高方向に振れたことが日本株の重しとなったという。大型株で構成するTOPIXコア30<.TOPXC>は1.38%安。下落率は日経平均の0.97%を上回った。
業種別では保険や銀行など金融セクターの下げが目立った一方、原油相場の上昇を背景に石油関連株は堅調だった。
日経平均は後場に1万6500円台後半まで下落する場面があったが、その後は先物への買いが入り、下げ幅を縮小した。東証2部総合<.TSI2>やマザーズ総合<.MTHR>は上昇して取引を終了しており、外部環境や為替の変動に左右されにくい中小型株を物色する傾向がきょうも継続した。
日経平均・日足のチャート上では、5日、25日、75日移動平均線が1万6634円─1万6679円の狭い範囲で収れんする格好を続けている。「煮詰まり感があるうえ売買代金も低調。上下どちらかに振れたら、その方向に付いていこうといったムードになっている」(証券ジャパン調査情報部長の大谷正之氏)との声が出ていた。
個別銘柄では東芝<6502.T>が年初来高値を更新した。オバマ米大統領とインドのモディ首相が7日、ホワイトハウスで会談し、東芝の米子会社ウエスチングハウス・エレクトリック(WH)がインドで6基の原子力発電所を建設することで基本合意した。8日と同様、大型受注により東芝の再建が進むとの期待から買いが入った。
半面、テクノメディカ<6678.T>が反落。8日、過年度取引の売上計上について調査している第三者委員会の報告が6月24日になることを理由に、定時株主総会を延期すると発表した。配当実施の後ずれなどを不安視した売りに押された。
東証1部騰落数は、値上がり541銘柄に対し、値下がりが1280銘柄、変わらずが136銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 16668.41 -162.51
寄り付き 16742.03
安値/高値 16587.77─16785.83
TOPIX<.TOPX>
終値 1337.41 -13.56
寄り付き 1343.96
安値/高値 1332.19─1347.32
東証出来高(万株) 168404
東証売買代金(億円) 17853.35
(長田善行)
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