韓国ヒュンダイが中国で狙う「大飛躍」の勝算 北京第3工場を核に年産100万台超へ
現代自動車は2002年に北京自動車と合弁で「北京現代」を設立して以降、今年第1四半期まで累計755万台を販売。今年中には、中国進出合弁メーカーとして最短期間での800万台突破は確実と予想されている。現地ではこの成果を「現代速度」と呼んでいるが、その成果の中心には、北京現代第3工場が存在する。
2012年に同工場が量産体制に入り、現代自動車は中国市場で年間販売台数100万台を生産できるようになった。総面積146万平方メートルの敷地に26万平方メートルの大型工場であり、年間生産能力は45万台。北京自動車と現代自動車が発行済み株式のそれぞれ半々を持つ。
第3工場では現在、「領動」(「アヴァンテMD」)をはじめ4車種を生産している。特に中国市場では、戦略モデルである「領動」の活躍がめざましい。2012年の北京第3工場の稼動とともに、販売開始から今年3月までの44カ月間で月間平均1万9500台を販売、北京現代ではベストセラーモデルとなった。昨年12月には単月で3万5654台を販売し、中国進出以来、単一ブランドの販売台数としては最高記録を打ち立てた。
「環境に優しい」ブランドイメージを構築
第3工場では1時間あたり97台が生産されている。2つの車種ラインが稼働しているためだ。車両1台が完成するまでの生産時間(HPV)は15.8時間で、30時間である韓国の工場より2倍速い。
約4000人の従業員の平均年齢は27.8歳。特に生産ラインでは23歳の若い従業員が働いている。昼夜10時間交替制で働き、数キロメートルにもなる製造ラインはフル稼働中だ。
第3工場は、注文生産が95%を占めるなど効率的な生産システムを備えている。毎週火曜日、中国内全域のディーラーから注文を受けると、木曜日には生産計画を立て、翌週には車両が出荷される。生産量と販売量がほぼ一致するため、在庫の負担がない。北京現代のキム・ボンイン生産本部長は「北京現代は今年112万台を販売し、ブランド人気4位を守る。この数年間、中国で一番人気のSUVモデルで売上高の45%を占める」と言う。
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