【産業天気図・業種別業績予想集計】「会社四季報」2012年4集--今13年3月期営業利益は16.2%増益に

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「会社四季報」2012年4集(9月14日発売)のデータを基にした独自集計によると、今2013年3月期の予想営業利益は、前期比16.2%増となる見通しだ。前12年3月期の実績である同17.9%減から改善するものの、20%増益を見通した前号からは増益幅が縮小する。前期業績に大きな影響を与えた東日本大震災やタイ洪水影響がなくなることが大きいものの、足もとの円高定着、販売価格も全般に軟化しており、輸出産業中心に厳しいようだ。

業種別にみると銀行・保険を除く31業種中、営業増益となるのは24業種。増益幅が大きいのは、輸送用機器(72.0%増)、その他製品(64.2%増)、電気機器(42.5%増)、金属製品(41.8%増)。業種の数でも増益・黒字転換組が勝り、国内産業を支える輸送用機器(自動車)や電気機器が改善するなど、産業界全体でも増益となる。

増益率が大きい輸送用機器は、震災からの挽回生産で反動増、エコカー補助金効果も後押し、さらに新車ラッシュも効いて業績が急回復できそうだ。

前号で業績急回復を予想した鉄鋼は、7月に鋼材市況再び急落、在庫評価損も膨らみ、上期は軒並み減益となる。円高もあいまって輸出にも再びブレーキがかかり、大型合併やグループ再編が集中する下期での改善に期待がかかる。 

一方、5業種が今期に営業減益・赤字となる。赤字が見込まれるのは電気・ガス。また、減益率のワーストは、石油・石炭製品(56.3%減)。続いて鉱業(18.4%減)、医薬品(7.7%減)、ガラス・土石製品(0.2%減)の順で減益幅が大きい。

電気・ガスは業界18社で総額8462億円の営業赤字に転落。福島第1原子力発電所の事故の影響で全国の原発も相次いで稼働を停止、再稼働への動きも鈍い。このため、多くの電力各社で来14年3月期も赤字が見込まれる。また、足元の資源価格の下落を受け、関連業界の減益見通しも目立った。
 

■次ページに業種別営業利益・純利益予想の集計表を掲載

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