2) 安さか快適さか?池袋駅~横浜駅
23区内の北西部に位置する池袋駅から横浜駅に向かう場合を考えてみよう。地下鉄副都心線と東急東横線がつながって便利にはなったが、混雑は大変なものだ。
このルートでは、JR湘南新宿ラインと比べてみる。まずは、「副都心線+東横線」ルート。東横線内が特急となる電車で39分、470円。一方、湘南新宿ラインは特快で36分、普通電車で40分、640円。JRの方が運賃は高いが、グリーン車が連結されているので、快適さを求めるなら、JRだろうか。どちらも昼間でも混みあっている。
3)新宿~川越間、速さなら「JR+私鉄」
新宿から埼玉県の川越へ向かう鉄道ルートは3 つ。簡単なのは、JR埼京線の川越線直通川越行きに乗ることだ。乗り換えなしで、54分、760円。ところが、池袋で東武東上線に乗り換えると、急行なら池袋から31分。お値段は470円、池袋までのJR運賃を加えても630円と安くなる。
もっとも、安さなら西武新宿駅から西武新宿線の本川越行き急行利用で500円。ただし、急行といっても途中の田無駅からは各駅停車なのでまどろっこしく1時間を越えてしまう。それだったら、特急券420円を払って特急小江戸号に乗りたい。本川越まで45分で快適なミニトリップが楽しめる。但し、西武新宿駅、本川越駅ともにJRの駅とは離れていることに注意したい。
西武新宿⇒本川越(西武新宿線小江戸号) 45分、500+420円
西武新宿⇒本川越(西武新宿線急行) 61分、500円
空港アクセス、最大のライバルは・・・
4)成田空港へのルート
成田空港への空港アクセス特急としては、JRの成田エクスプレス(NEX)と京成電鉄のスカイライナーが有名である。NEXは東京駅から成田空港駅まで約55分、3020円。スカイライナーは京成上野駅から成田空港駅まで約43分、2470円。この数字だけから見ると、速さでも値段でも京成に軍配があがる。
けれども、それぞれの列車に乗るためのアクセスを考慮すると、必ずしも京成圧勝ではない。京成に乗るためには、京成上野もしくは日暮里まで行かねばならない。一方、NEXは東京駅始発ではなく、池袋、新宿始発、大船、横浜始発、中には横須賀始発や中央線高尾始発もあるので、大きな荷物を持った海外旅行客には喜ばれるだろう。多くの路線網を持つJRならではの対抗策だ。
安くあげたいなら、追加料金不要の都営浅草線から直通するアクセス特急もある(新橋駅から1330円)。しかし、一番の大敵はバスではないだろうか。京成バスの東京駅八重洲口発成田空港行きは、最短60分、予約料金900円、当日の現金払いなら1000円という格安料金で人気となっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら