「英語が苦手ならば他人をモノマネしなさい」 ビル・ゲイツをマネした成毛眞氏の場合

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とはいえ、発音に自信がないと、声は小さくなりがちです。だからこそ、手本を決めて、その人に似た、つまりネイティブに似た発音ができるようになっておく必要があるのです。

大きな声で話さえすれば、特に今から英語を練習しなくても、通じるようになる可能性は大いにあります。

日本人の前だと急に英語が話せなくなる日本人

留学・海外在住経験なし、社会人になってから英語を学び、外資系トップまで務めた著者による「必要最低限」の練習法。本書『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。』を読んで、「やらないこと」を最初に決めれば、あなたの英語勉強効率は飛躍的に高まる。上の画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

いくらかネイティブっぽく話せるようになると、日本人の前でも臆することなく英語を使えるようになります。大事なのは「日本人の前でも」です。

近くに日本人がいなければ、つたないなりに英語を話せる人はたくさんいます。ところが、日本人が側にいると、その日本人から「下手だな」と思われたくなくて、その結果、英語を使おうとしなくなります。この現象はあちこちで見られるので、名前をつけたいくらいですが、この現象から脱するには、どうしたらいいでしょうか。

日本人から「上手いな」と思われる英語を話せばいいのです。その英語はどうやって身につけるかというと、上手い人のまねです。私の場合は、ビル・ゲイツのまねだったということはすでに書きました。

こういったことを考え、やること・やらないことを決めてから、私は英語の練習を始めました。そうして後に私は“外資の社長”になりましたが、その頃には、ビジネス英語に苦労することはなくなっていたのです。

もしも最初の出張後、作戦を立てず、闇雲に英語を身につけようとしていたら、私の性格からして、途中で飽きていたことでしょう。割り切って、自分にとっての「最低限」を最初に決めたから、投げ出さずに済みました。

これから英語を学ばなくてはならなくなった人は、まずは割り切るところから始めてみてはいかがでしょうか。

成毛 眞 元日本マイクロソフト社長、HONZ代表

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なるけ まこと / Makoto Naruke

1955年北海道生まれ。元日本マイクロソフト代表取締役社長。1986年マイクロソフト株式会社入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。現在は、書評サイトHONZ代表も務める。『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)、『アフターコロナの生存戦略 不安定な情勢でも自由に遊び存分に稼ぐための新コンセプト』(KADOKAWA)、『バズる書き方 書く力が、人もお金も引き寄せる』(SB新書)など著書多数。

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