公的資金の出資第1号、エルピーダ救済の成否

公的資金の出資第1号、エルピーダ救済の成否

「エルピーダメモリ株式会社、代表取締役社長坂本幸雄殿……事業革新を行う者として認定する」(二階俊博経済産業大臣)。さる6月30日、公的資金を一般企業に出資する改正産業活力再生法の第1号に、エルピーダメモリが認定された。

日本政策投資銀行が300億円の優先株引き受けと100億円の融資を行い、政府が出資に対しては最大8割を保証する。主要取引銀行も1000億円の協調融資を実施。さらに2009年度中をメドに台湾政府が準備を進めるDRAM事業統括会社(TMC)が、約200億円出資する予定だ。

調達する1600億円は、有利子負債の返済に充てるほか、最先端の生産設備に投資する。「次世代技術への投資余力がなくなれば競争から振り落とされる」(坂本社長)。

構造的な過当競争

エルピーダは1999年に、NECと日立製作所のDRAM事業が統合して設立。03年には三菱電機の同事業も加わり、国内唯一のDRAMメーカーとなった。坂本社長は02年の就任後にインテルなどから出資を受け、04年には株式上場するなど資金を調達。NEC、日立時代にないスピードで投資を決め、05年3月期から07年3月期までは営業黒字化に成功した。

しかし07年後半から、DRAM価格は大幅に下落している。6ドルだった1ギガビット製品は、08年12月に60セント割れまで落ち込んだ。最大手の韓国サムスン電子さえ採算割れとなり、最悪期には業界の誰もが変動費さえ賄えない価格水準に陥った。

直接の原因は、金融危機で資金繰りに窮した海外メーカーが損失覚悟で在庫処分に走ったからだ。DRAMは標準品でスポット価格が決まるため、1社が安値に走ればスポット価格は下がり、大口価格も引きずられてしまう。

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