航空券を買うのに「お得な曜日」はあるのか それでも安い航空券を手に入れるには?
激安航空券が市場に出回る「特別な日」は存在するのか。
火曜日、と答える人は多い。昔から旅行サイトやメディアが、そう騒いでいるからだ。いや、旅行の達人が水曜日だと言っているのを聞いた、という人もいるかもしれない。オンライン旅行サイト大手の「エクスペディア」と、旅行代理店向けの航空券決済会社の「エアラインズ・リポーティング」は昨年12月、いちばんお得なのは週末だと断言した。
いったい、どれが本当なのか。
「こういうデタラメな情報の息の根を止めたい」と言うのは、航空券情報サイト「エアフェアウォッチドッグ・ドットコム」の創業者ジョージ・ホビカだ。彼は過去20年以上、1日も欠かさず、メジャーな路線の航空券価格をチェックしてきた(ネット環境のない僻地に旅行しているときは別だが)。
価格は祝祭日やイベントによって変動
ホビカによると、航空券の価格は非常に多くの要因によって変わる。だから、「お得なチケットが買えるのはこの日」と断言することはできない。路線の人気はもちろん、その路線でいくつの航空会社が飛行機を飛ばしているか(あるいはやめたか)、現地の祝祭日やイベント(党大会やスーパーボウルなど)も影響を与える。
最近、3月のある1週間を調べてみたところ、ニューヨーク・マイアミ間の往復チケットは、最安値が174ドル、最高値が314ドルだった。最近は、料金カレンダーが表示されるし、「カヤック」や「トラベルズー」のようにお得情報を知らせてくれるサービスもある。こうした情報が出てくるのも、特定の曜日と決まっていない。
ホビカによると、ヴァージン・アトランティック航空は最近のある木曜日、ニューヨーク(またはニューアーク)・ロンドン間の直行便の冬季価格を、往復504ドルに引き下げた。少し前まで、エコノミークラスのチケット代は900ドルだったが、800ドルに下がり、その後少し持ち直してから、さらに680ドルまで下がった。