安易な行動を慎み「市場のことは市場に聞け」

企業業績次第で1万2000円程度までの調整も

2月10日、日経平均はとうとう1万6000円を割ってしまった(写真:ロイター/アフロ)

日本株が激しい下げに見舞われている。わずか2日間で1291円もの下げである。日銀のマイナス金利導入の影響で円高が進行しているとはいえ、さすがに下げ幅は大きい。海外市場でも欧州株が下げている。こちらもマイナス金利の影響と思われる銀行の信用不安が市場を震撼させているようである。これらが新たな危機につながるか、市場は不安定な状態がしばらく続くことになりそうだ。

安易な押し目買いは危険

それにしても、激しい下げ方だ。市場には非常に強い売り圧力がかかっている。このような下げの背景には、多くの市場関係者が認識していない重要な材料があるのだろう。少なくとも、一部の市場関係者にはそれが見えている可能性がある。

ヘッジファンドの仕掛け的な売りやその代表ともいえるCTAの売りなどを理由に挙げる向きが多いが、そのようなありきたりの理由ではないのではないか。もちろん、これらの主体の売りも下げの理由の一部だ。先週に買いついた、個人投資家の信用の投げも下落を助長させているのかもしれない。しかし、多くの投資家が割れることを想定していなかった、1月21日の安値を割り込んだのである。

さらに言えば、黒田バズーカ第2弾が発動される前のマドをも埋める下げになっている。このような動きになったいま、「底値確認で反転・上昇に向かう」とは言い切れないだろう。円高などを理由に企業業績が下方修正されれば、割安感はあっという間に割高感に変貌する。今の段階で、株価の割安感を理由に押し目買いを推奨する声は疑ってかかるべきだ。

それにしても、中銀の政策の市場への影響がこれほどまでに大きいとは、中銀の政策担当者も想像できなかったであろう。ECB(欧州中央銀行)がマイナス金利を導入したあと、ECBがもくろんでいたような結果は出なかった。FRB(米連邦準備制度理事会)も従来から言明していた通り、昨年のうちに利上げを敢行したが、株価は下げた。

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