外国人が殺到するイチゴ農園が宮城にあった 食べる宝石「ミガキイチゴ」は何がスゴイのか

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――山元町から突然インド。他にも何か意図があるのでは?

ミガキイチゴの最先端技術をインド農村部でも展開

あえて遠い地で、自分とは全く関係のない土地に絡んでおく、多様性を自分の会社の中に持っておくことでイノベーションが起こります。今からイノベーションを起こそうとしたら、積み上げ型のロジカルシンキングではだめ、モダンマーケティングもダメ。すごく遠いもの、違うもの同士が結びつくコ・クリエーション(価値共創)でしかない。このコ・クリエーションとPDCAの高速回転の組み合わせでしか、イノベーションは起こせないと思っています。

サーフィンをしながら働くライフスタイル提案

――将来的なアクションプランは?

山元町は、太平洋に直結してとてもいい波が来る。サーフィンしながら働けます。冬は日照時間が長くて暖かいこの場所で、サーフィンしながら働くようなライフスタイルを提案したい。

それから、国籍に関わらず人が集まれる山元塾という場を作っています。日本中から人を集めてキャリア教育を行う。山元町みたいに過疎化が進む場に3日、身を置いてもらいます。今は大学生、社会人向けに開催していますが、今後は外国人向けにもやろうと思っています。

取材後記
「ここがホントにイチゴ農場?」
GRAの最先端農場は以前から知っていましたが、今回はじめてハウスの中に足を踏み入れてみて、最初にそう感じました。無機質で清潔な広いハウスの中に、生命力あふれるイチゴの緑が延々と続く光景。天井からシューシュー出てくる水蒸気でハウス内が満たされ、しっとりとした空気の中にイチゴの甘酸っぱい香りが広がっていく。未来的なようで温かみがある、これまで見たこともないとても不思議な光景でした。震災からもうすぐ5年。まだ多くの課題解決に時間がかかっている中、岩佐さんは高速回転で世界に向けて新しいビジネスを発信し続けています。このスピードの速さこそが、地元の人を元気づけ信頼を集める理由だと思いました。

 

(執筆:鶴岡優子)

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鶴岡 優子 地方創生ライター

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Yuko Tsuruoka

日本各地の魅力を発掘し、そこで奮闘するリーダーを取材。世界150カ国以上に日本の魅力を発信する訪日インバウンドメディア「DiGJAPAN!」元プロデューサー。自治体や企業に対し「地域の魅力発信」のコンサルティングを経験。現在はIT企業でPRとメディア開発に従事。グロービス経営大学院経営学修士(MBA)修了。

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