イオンの新業態は成功するか、巨艦も“近さ”へ転換

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居抜き出店で採算向上 多店舗化への対応がカギ

4月開業した目黒八雲店。ここはもともとレンタルビデオ店だった。他の店も、コンビニなどの撤退跡を活用して、出店コストを抑制する。また、家賃の低い住宅街の裏通りなど、通常コンビニが出店しない場所へも進出する。こうした結果、同店の初期投資は3000万~4000万円と、コンビニの6~8割に抑えた。

まいばすけっとは4年の実験期間をかけ、現在約40店まで拡大した。1日1店当たりの売上高は、大手コンビニが平均50万~60万円なのに対し、「いい店では80万円」(村井正平イオンリテール社長)に達する。営業利益率は約5%に上り、採算性は高い。09年度中に70店を出店、3年内に300店体制を目指す。

ただ課題も少なくない。現在はイオンの物流網を活用しているため、出店場所がグループの既存店周辺に限られている。多店舗展開では、独自の調達・物流インフラが必要になる可能性もある。その場合、どこまで低価格を維持できるか。また「フランチャイズ化は考えていない」(大池部長)中で、人材育成も急務だ。

小型店の多店舗化を実現し、業績回復の突破口とできるか。新たな試みは始まったばかりだ。

■業績・事業概要など企業データの詳細はこちら


(週刊東洋経済)

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