米中間選挙、押さえておくべき「4シナリオ」 トランプ大統領が弾劾される可能性は?
11月6日に行われるアメリカの中間選挙に注目が集まっている。ドナルド・トランプが大統領の座に就いて以来、初の全国国民選挙となるからだ。
考えられる結果は4通りある――①上下院で共和党が過半数を維持する、②下院は民主党過半となるが、上院は共和党過半数のまま、③上院で民主党が過半数となり、下院は共和党過半数となる、④上下院で民主党が過半を占める――が、今のところ、2番目の結果になる可能性が一番高く、3番目の可能性が一番低いように思われる。
上下院とも「共和党過半」となれば
435議席ある下院で民主党が多数派となるためには、23議席を奪取しなければならない。民主党が多数派となる可能性はあるものの、自党に有利な選挙区改変や有権者への投票妨害策、2010年のシチズンズ・ユナイテッド連邦最高裁判所判決で認められた上限のない選挙献金などは、共和党の候補者には有利である。
51議席対49議席で共和党が多数を占める上院では、改選35議席中、民主党は現在の26議席を守る必要があり、共和党は9議席守ればいいことになる。民主党が上院で多数派となるには、現在の49議席に加えて最低でも2議席を獲得する必要がある。
これは、困難だが不可能ではない。アリゾナやネバダ、テネシー、テキサスを含むいくつかの州では民主党が議席を奪取するチャンスはある。一方、民主党現職議員の地位が脆弱な州、たとえばノースダコタやインディアナ、ウエスト・バージニア、ミズーリ、フロリダなどの州では共和党に議席を奪われる可能性もある。
上下両院とも共和党多数を維持すれば、トランプ大統領はこの2年間、彼の政権が遂行した政策がアメリカ国民に「信任を得た」と間違いなく主張するだろう。今年引退したアンソニー・ケネディ判事に代わって、ブレット・カバノーが連邦最高裁判所判事に就任したことによって、これまでの政策をさらに推し進めやすくなるに違いない。
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