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TSMC先端半導体「中国ファーウェイに流出」の衝撃 アメリカの制裁はどこかに穴が開いている

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AIに使用される半導体は、アメリカの規制をよそに中国市場で活発に取引されている。

(写真:Cassidy Araiza/The New York Times)

アメリカ政府は何年にもわたって、中国企業が最先端半導体を購入・製造するのを防ぐために規制網を張りめぐらせてきた。

ところが公に発言する権限を持たない台湾政府関係者2人によると、世界最先端の半導体を製造する台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)は数週間前、アメリカの制裁下にある中国の通信大手・華為技術(ファーウェイ)が製造した機器に自社製半導体の一部が搭載されていることを把握した。

アップルやエヌビディアなどのハイテク大手向けに半導体を製造しているTSMCは、アメリカが規制を発動して以降、ファーウェイには半導体を供給していないとしている。

しかし、TSMCはほかの中国大手企業への供給を続けており、アメリカ政府関係者の間では、ほかの企業がファーウェイに製品を流しているのではないかという懸念が高まっている。

アメリカ政府は、軍事目的に使用される懸念から先端半導体が中国企業の手に渡らないように努めており、ファーウェイをはじめとする中国企業がアメリカの技術で作られた製品を購入することを阻止。日本やオランダを含む同盟国の企業にも、中国企業への販売を停止するよう働きかけてきた。

ファーウェイのAI半導体に…

それでもAI(人工知能)に使用される半導体は、アメリカの規制をよそに中国市場で活発に取引されており、中国企業はアメリカ当局が懸念しているような技術を開発し続けている。AIシステムとそれに搭載される高度なマイクロチップの分野で、中国企業は飛躍的な進歩を遂げているのだ。

このような進歩は、ファーウェイ製の機器にTSMC製の半導体が搭載されていることと併せて、アメリカの規制が先進技術を中国から締め出すのにどれだけ成功しているのか、またTSMCのような企業がどこまで顧客を審査できているのかについて疑問を投げかける。

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