「ヒグマと闇バイトの大学生が戦う」→ただの"B級パニック映画"かと思いきや…。鈴木福主演《ヒグマ!!》が「意外と社会派」と言えるワケ
本作の公開延期が製作委員会から発表されたのは10月24日。当初の公開日11月21日まで1カ月を切った時点であり、上映劇場のブッキングも済んでいるなかの苦渋の決断だったに違いない。
小規模な独立系の映画会社にとって、公開延期は資金繰りに直結し、事業継続など企業経営に大きな影響を与えることも少なくない。
それでも延期せざるをえなかった事情も理解できる。
夏頃から全国でクマによる被害が相次ぎ、メディア報道も加熱していたなか、製作委員会は8月に公開の是非を協議する旨の声明を出していた。
この映画が実際の被害を想起させたりすることで、不快な思いをしたり、傷ついたりする人がいるかもしれない。それは製作者側の意図とは異なり、映画本来の目的や、映画の社会的な役割とも合致しないものになってしまう。
過去にも津波や水害、地震などを題材にする映画が、実際の自然災害の発生によって公開延期になった事例は少なくない。そのタイミングで公開を強行しても、さまざまなバイアスがかかった雑音が生じることが想定され、映画へのメリットはない。本作もそんな公開したくてもできない事態に置かれてしまった。
クマ問題を受け、本作への関心も高まっていた
一方、同時にその内容への関心が高まった側面もある。相次ぐクマ被害に端を発して、ヒグマが暴れる映画が公開延期になったニュースはヤフトピなどにも取り上げられ、世間の注目を集めた。
公開延期せざるをえないほどの映画とはどんな物語なのか、ヒグマをどのように映すのか、実際に起きているクマによる人身被害を学ぶ機会になるのではないか。SNSではさまざまな憶測が飛び交った。


















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