25年の《倒産件数》が「12年ぶりに1万件を超えた」理由。26年は"企業の優勝劣敗"が加速

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人手不足倒産が発生した業種をみると、ソフトウェア開発などの情報サービスや、美容室などを含む「サービス業」がトップ。長時間労働の是正や休日確保など働き方改革が進んだことにより業界全体で人手不足が加速した「建設業」、さらには“物流の2024年問題”の代表格である「運輸・通信業」が続いた。

就職・転職市場での売り手市場が続くなか、26年も「人手不足倒産」が増加する可能性は高いだろう。

物価高倒産も過去最多を更新

また、物価高倒産も949件と前年933件に続き過去最多を更新した。業界別では建設資材や人件費高騰が進む「建設業」が240件でトップ。それに次ぐのが、食品の値上げの打撃を受けた飲食店などに代表される「小売業」となった。

物価高倒産
25年の「物価高倒産」は949件で、前年に続き過去最多を更新した(写真:帝国データバンク)

物価高の影響は全業種で波及しており、倒産に至らずとも、業績が悪化した企業は数多くある。企業が価格転嫁を進めない限りは採算の改善は難しいのが現状だ。一方で、価格転嫁を進めれば、受注減少や顧客離れが進む可能性があり、ここ数年経営者は絶えず難しい判断を迫られている。

一方、26年1月1日からは中小受託取引適正化法(取適法)が施行された。同法は発注者・受注者の対等な関係に基づき、事業者間における価格転嫁及び取引の適正化を図るためのもので、「協議に応じない一方的な代金決定の禁止」がうたわれており、今年は価格転嫁がより一層進む可能性がある。

そういう意味で今年は、物価高・企業の価格転嫁・消費者の購買力の均衡がうまくとれるかどうかの分水嶺になる1年となりそうだ。

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