JR山手線8時間不通「停電トラブル」何が起きたか ラッシュを直撃、25年には「パンタグラフ破損」も
近年、JR東日本は電気関係のトラブルによる長時間の運転見合わせが目立つ。
2024年1月には東北新幹線の上野―大宮間で、装置の故障により垂れ下がった架線に列車が接触、東北・上越・北陸新幹線の一部区間が終日不通となった。2025年5月22日夜には山手線で架線のトラブルにより電車のパンタグラフが大量に破損し、翌朝のラッシュ時まで不通が続いた。山手線はこの1年間に2回、朝ラッシュ時を含む時間帯に大規模なトラブルが発生したことになる。
JR東日本は今回の停電の引き金となった田町駅付近を含む、浜松町駅から大井町駅間のエリアを「広域品川圏」として都市開発事業を推進している。同区間内の高輪ゲートウェイ駅周辺では「高輪ゲートウェイシティ」が2025年3月に一部開業し、今年3月にグランドオープンの予定。大井町駅周辺でも同時期に、屋外型の商業施設やオフィスビル、ホテルやマンションなどを展開する再開発施設「大井町トラックス」が開業する。
不動産や開発事業も「鉄道の信頼」あってこそ
だが、こういった都市開発や不動産事業も、鉄道運行の信頼性のうえに成り立つことは確かだ。今回の停電トラブルはまさに同社が注力するエリアを直撃したともいえる。金子恭之国土交通相は16日の大臣会見で、「JR東日本には、公共交通機関としての自覚を持って安全・安定輸送の確保に万全を期していただきたい」と述べた。
電気関係のトラブルが多いのではとの指摘に対し、JR東日本は「電気関係では、大きな電気を取り扱う変電所設備からお客さまの身近な駅の電気設備、また部品点数の多い架線金具設備などを、列車運行の合間を縫ってお客さまと作業員の安全を第一として維持管理しています。維持管理に必要な技術力を有した人材の育成を引き続き行ってまいります」とコメントした。技術の継承や人材確保・育成は鉄道業界の大きな課題だ。
JR東日本は3月に運賃の値上げを実施する。もしトラブルが続けば、利用者からはより厳しい目が向けられることにもなるだろう。鉄道以外のビジネスを展開するうえでも、事業の中核である鉄道の信頼性を守るための安全・安定運行確保が必要不可欠だ。
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