大河ドラマ『豊臣兄弟!』が早くも"傑作を予感"させる理由 初回視聴率は『べらぼう』超え、「大河ブーム」を巻き起こせるか

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一方、本作には、そうしたインパクトの強い演出はなく、本筋である登場人物の人間性や、彼らの生き方そのものの語り口の妙で視聴者を取り込んでいる。

主人公像や時代設定だけでなく、その見せ方自体も原点回帰した、大河ドラマらしい物語になっている。

新しさもある王道の大河ドラマ

大河ドラマの王道に回帰した本作に、“新しさ”がないわけではない。

豊臣秀吉の天下統一の軌跡を弟の視点を通して描いていく物語では、壮絶な戦や、領地拡大のための政略などにおける武将の生き様のなかに、兄弟の絆や家族への愛など、より色濃く人間性が映されていくだろう。

加えて、それがすぐ側で兄を支えた弟のフィルターを通している。

兄弟の関係性は複雑だ。同族嫌悪の感情は、あらゆる局面で双方の心の底に渦巻く。兄弟であり、家族であるからこそ抱く複雑な思いがある。それが本作ならではなおもしろさになっていくに違いない。

その根底には、ひとりの人としての苦悩や葛藤がある。国のため、家族のために生きる、ふたつの立場の狭間で、そこに生じる矛盾に苦しむこともあるだろう。そこには、時代を超えて誰もが共感し、感情移入する、普遍的な家族の憎愛が映される。

本作は、王道でありながら、新たな視点の切り口が内在する、新規性のある物語だ。

これまでの第1回と第2回には、視聴者を魅了する作品の力があった。この先『鎌倉殿の13人』以来の大河ドラマブームを巻き起こしていくポテンシャルを感じさせる。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Yasuyuki Takei

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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