暴露本出したウッズ元キャディーの大誤算 「奴隷」の言葉に批判集中、言い訳に追われる
USAトゥデイ紙の取材に対し、米ツアー選手のビリー・ホーシェルは「ゴルフにおける何ものをも奴隷にたとえるべきではない」と怒りあらわだ。
カミロ・ビジェガスやセルジオ・ガルシアなど短気な選手にばかり寄り添ってきたベテランキャディーのゲーリー・マシューは「試合中、熱くなっている選手のすぐそばにいるのだから多少のことは起こりうる。ロープの内側はそういう場所だし、それがキャディーの仕事だ」と言い切り、そのキャディー業を奴隷にたとえたウイリアムスを批判している。
グレッグ・ノーマンやレイ・フロイドといった名選手のバッグを担いできたウイリアムスがタイガー・ウッズのキャディーに抜擢されたのは1999年だった。ある日、シニアの会場にいるはずのウイリアムスが米ツアー会場に来ていたので「なぜ、ここにいるの?」と尋ねたら「実はさあ、すごい人のキャディーになっちゃったよ」とうれしそうに答え、ちょうど駐車場に到着したウッズの元へ猛ダッシュしていったウイリアムスの姿を今でも鮮明に覚えている。
ウッズ、ウイリアムス、それぞれの反応は?
以後、メジャー勝利を追求するウッズを阻害する人やモノに対し、ウイリアムスは敵意をむき出しにするようになった。シャッター音を鳴り響かせるカメラマン、マナーの悪いギャラリーに怒声を上げ、カメラを取り上げて池に投げ捨てたこともあった。
ボスのために体を張る名キャディーと賞賛されることもあれば、文 字どおり「虎の威」を借る言動が酷評されることもあった。そんなウイリアムスにウッズが授けた恩恵は多大だった。高額なキャディーフィーはもちろんのこと、 盛大な結婚式も趣味のカーレースを派手に展開できたのもウッズのサポートのおかげだった。
しかし、ウッズの不倫騒動から2年後の2011年、ウイリアムスはウッズから離れ、アダム・スコットのキャディーへ転身した。そして昨季からは「半引退」を宣言している。キャディーが知り得た元ボスのあれこれを明かすべきではないというゴルフ界の不文律を破ったのだから、今後、キャディーとして生きていけなくなる可能性もある。
が、すでに潤沢な財を築き、キャディーとしても半引退の身であるウイリアムスにしてみれば、そんなことはお構いなしというところ。「どこまでもコズルイ」、そんな声が方々から聞こえてくる。
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