もともとかーくんは、野生下にいたカメレオンを捕獲した「ワイルド」のカメレオン。通常この方法でカメレオンを販売する場合、体内にいる寄生虫を駆虫してから売りに出される。かーくんが体調を崩したのも、この寄生虫が引き金となった。
本当に100%のお世話ができたのか、自問自答の繰り返し
「寄生虫のせいで少しやせてしまって、抵抗力が落ちてしまったんです。病院を探したのですが、本当に見つからなくて。爬虫類はOKでも、電話で確認してみるとカメレオンは診ていないと言われたり……。結局、車で片道1時間半かかる病院に連れて行きました」
受診してもはっきりとした病名がわからず、積極的な治療ができない。脱水症状を抑えるための点滴をしてもらって、そのまま自宅に連れて帰るしかなかった。
それでも、かーくんは自分が病気だと理解できない。なぜか重くて動かない体を一生懸命動かし、出されたご飯もなんとか食べた。しかし、すでに枝を握って立てる状況にはなく、床に寝そべるようになり、そのまま息を引き取った。
「カメレオンと暮らしていて、一番悔しいのがお別れのときなんです。この子の命が尽きるまで、本当に100%のお世話ができたのかと思うと、自信をもってイエスと言えない自分がいるんです」
爬虫類をはじめとする珍しいペットは、診察できる病院が少ない。生体価格が安い動物ほど、飼い主が積極治療よりも看取りを選ぶ傾向があるため、病気の治療方法の研究がなかなか進まない現実があるという。
「体調が悪くても一生懸命生きようとしているのがわかるんです。ご飯も食べようとするし、水も飲もうとする。少しでも気分が良い日は遊ぼうともする。それを見ていると、1日でも長く生きてほしいと思うんです」
山村さんは、カメレオンの飼育を始めてから、最新の情報を取り入れるために論文を読むようになった。体重の増減は命にかかわるため、毎日の体重測定も欠かさない。1匹1匹に向き合うため、十分に手をかけられない数は飼わないと決めている。



















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