佐藤優氏が指南「45歳で変わること・変えること」――人生後半"引き算の時間"に備える「9つのマトリクス」による人生の仕分け方
20代はとにかく仕事のやり方を覚える時間です。目の前のやるべきこと、上司から言われたことをこなし、仕事を覚えていきます。その後、30代は覚えた仕事をもとに、実践と経験を積む時間です。
そして40代になると自分の仕事の仕方を確立し、その範囲を広げつつ完成させる時間になります。
知識や技量、ノウハウを身につけ深めていき、経験値を高めていく。45歳までは基本的にどんどんプラスしていく人生であり、足し算の時間ということになります。
その後45歳からは、積み上げてきたものを使って結果を出していく時間になります。持っているものを増やすというより、有効に使っていくというイメージが強いので、「引き算の時間」という表現になります。
足し算の時間は新たなものを身につけるために、どんどん挑戦していく姿勢が大事になるでしょう。それに対して引き算の時間では、基本的には新しいことに無理に挑戦しようとはしないことです。
収入が減る中でどうするか
例えば45歳を過ぎて会社を辞めて独立するにしても、それまで手掛けたことのない新しいことを始めるのはリスクが高すぎます。
事務職だった人がいきなりラーメン屋を開業したり、農業を始めようとするという話を聞いたりしますが、知識も経験もない領域に飛び込むのは、当然ながら失敗するリスクが高いわけです。
同じ独立するのでも、それまでの仕事の知識や経験を生かせる仕事に限ることが大事です。
事務の仕事をしていたので、事務処理のアウトソーシングの会社を起こすという独立であれば、成功する可能性は高くなるでしょう。いずれにせよ、これまでの蓄積を利用するという意味で、引き算の考え方がベースになっているということです。
この引き算の時間は、年を取るほどその割合が高まっていきます。50代より60代、さらに70代、80代となると、足し算するものは実際になくなっていきます。とくにお金に関しては、それが顕著に現れます。
まずは55歳前後で役職定年となって、収入が減るケースが多いでしょう。さらに60歳で定年となり、雇用延長もしないとなると、それまでのような収入は見込めません。一応年金がもらえるとしても、貯金をどんどん切り崩していくことになります。
生活自体が引き算がメインとなる中で、引き算を前提にした時間の使い方が必要になるわけです。


















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