ミスミGは従来、ハイエンドな部品を主に提供してきた。ただ、場合によってはオーバースペックにもなり得る。それなら顧客に必要十分なラインまで性能を落とし、その分、価格も下げようという発想で生まれたのがE品だ。完成した機械の仕上がりは従来と遜色ないまま、物によっては4~7割ほど安い部品に置き換えられる。
こうした「ミドルレンジ」の需要は、ベトナムでも高い。ただ、「安さを求める顧客にとって、当時のミスミGは選択肢の外だった」(實藤さん)。設計者への認知度を高め、進行中の案件をいち早く察知し、続々とE品を売り込んだ。
試行錯誤で「売り方」確立
重視したのは、一過性の取引で終わらせないことだ。継続的な受注のために、顧客の商習慣そのものを変えねばならない。設計者が自発的にミスミGのECサイトを訪れ、E品を注文する――。試行錯誤の末に、そんな「売り方のモデル」を確立した。




















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