25年の《映画興行収入ランキングTOP10》が示す「新たなヒット傾向」。『鬼滅の刃』『国宝』が牽引!アニメ人気は新局面、邦画実写でも動きが

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チェンソーマンのデンジとレゼ
デンジ(右)とレゼ(C) 2025 MAPPA/チェンソーマンプロジェクト (C)藤本タツキ/集英社

テレビアニメに続くシリーズ初の新作劇場版となる『チェンソーマン レゼ篇』は4位にランクイン。

近年の『少年ジャンプ』発アニメは100億円超えヒットが続いており、本作も21年の『劇場版 呪術廻戦 0』(138億円)、22年の『ONE PIECE FILM RED』(203.4億円)と『THE FIRST SLAM DUNK』(166.7億円)、24年の『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』(116.4億円)に続く大台突破となった。

2作が示すのは、コロナ禍以降のアニメのヒット規模が大きくなっていることだ。20年の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』以降、アニメの人気タイトルは、従来のコアファン層だけでなく、不特定多数の一般層が映画館へ足を運ぶイベントムービーになった。25年は、そんなアニメ観客層の裾野の広がりを改めて確認できた1年にもなるだろう。

映画ジャーナリストの大高宏雄氏は「作品それぞれ客層は異なり、アニメに対する関心の度合いが計り知れないほど広がっている。実績のあるヒットシリーズではない『チェンソーマン レゼ篇』が、原作人気はあるものの初めての劇場版で100億円を狙える大ヒットになったことは、アニメへの関心がこれまでとはまた様相を異にする新たな次元に達したことを示している」と分析する。

マキマ
主人公・デンジの上司であるマキマ(C) 2025 MAPPA/チェンソーマンプロジェクト (C)藤本タツキ/集英社

邦画実写に生まれた新たな流れ

今年の邦画実写は、アニメ以上に興味深い動きがあった。

一部の大作を除き、軒並みヒット規模が縮小していた近年の邦画実写市場に、突然変異的に現れたのが『国宝』だ。新しい製作スタイルをとりながらも大規模な予算をかけた意欲作で、それが大ヒットした。

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