『アイドル』や『愛♡スクリ〜ム!』など…日本の《アニメソング》が国内外で親しまれる「3つの背景」
しかしこの第1フェーズで大きく変わったのは、“もう一歩踏み込んだアニソンたち”までもが、動画プラットフォームを通じて知名度を高めるようになったことです。
例えば『ハレ晴レユカイ』や『もってけ!セーラーふく』、『恋愛サーキュレーション』といった楽曲、『創聖のアクエリオン』や『マクロスF』の主題歌などもそれにあたります。
当時を知る人の中にも、これらのアニソンを「全然アニメを見ない人が知っていたりカラオケで歌っていたりして驚いた」ことや、逆に「作品は知らなかったけど知っていたし歌えた」覚えがあるのではないでしょうか。
その背景には、当時のYouTubeやニコニコ動画にこれらのアニソンを使った動画が数多くアップロードされており、ネットユーザーとのタッチポイントが増えていたことがありました。
加えて、『CDTV』などでアニソンがランクインしてネットで話題になったり、歌手活動も行う声優の水樹奈々さんが紅白初出場を果たしたりしたのもこの時期です。
これらを経て、アニソンのそれまで世間ではあまり認知されていなかった部分にまでスポットが当たるようになったのがこの第1フェーズでした。
第2フェーズ:『鬼滅の刃』が社会現象に
続く第2フェーズにあたるのは、『鬼滅の刃』の社会的ムーブメントを口火とした20年以降のアニメブームです。こうしたアニメ作品の人気は、関連楽曲の盛り上がりも同時に生み出しました。
2019年末の『紅白歌合戦』で披露されたテレビアニメ『鬼滅の刃』の主題歌『紅蓮華』をはじめ、米津玄師さんやYOASOBIが手がけるアニメ主題歌がたびたび話題となりました。22年の『紅白歌合戦』には、『ONE PIECE FILM RED』のキャラクターであるウタ(歌唱担当:Ado)が出場したことも記憶に新しいです。
近年も『第ゼロ感』(10-FEET)や『ライラック』(Mrs. GREEN APPLE)、『怪獣』(サカナクション)といった著名アーティストの楽曲が人気を集めるなど、「この楽曲もアニメの主題歌なんだ!」と驚く機会が増えたのではないでしょうか。


















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