実は現場で読まれていない「学習指導要領」…最強メンバーによる《学校の自律性拡大目指す改訂》の議論を元文科省キャリア官僚が評価する訳
内部を知っている僕から見ると、「今回のチームで不可能なことは、未来永劫不可能なのでは」と思うぐらいの布陣です。
「未来を生きるこどもたちに必要な力を育むにはどうしたらいいか」を基軸に据えつつ、それを空虚な理想論で終わらせないよう、学校現場の実情にも心を配ることができる、そんなメンバーがそろっていると思います。
そのような彼らですので、当然、「学校現場には、学習指導要領で教育を語る文化はない」という現状は認識しています。
9月に公開された論点整理における「検討の基盤となる考え方」の3本柱の1つに「実現可能性の確保」を盛り込んだこと、そして、そもそも論点整理をWord形式の長文ではなく、表やイラストによる「イメージ」を多用したppt形式にしたのも、「多忙な先生方に、少しでも手に取ってもらいたい」という想いの表れでしょう。
また、5月の記事で僕は「標準授業時数について、授業の時間のみならず教材研究・研修の時間もカウントできることとし、その配分を学習指導要領に明記する」ということを提案しました。今回の論点整理では、「調整授業時数制度」として、このことが一部可能となる仕組みも盛り込まれています。
「教師の復権」に向けたラストチャンス
では、今回の学習指導要領が実効性あるものとなるか。僕は、そこには2つのポイントがあると考えています。
その前に、前提として確認しておきたいのは、どこまでいっても文科省は「脇役」だということです。どんなにすばらしい学習指導要領を作ろうと、子どもたちに日々向き合い、子どもたちの人生を左右する力を持っているのは文科省ではなく、「主役」である学校現場の先生方です。「事件は、霞が関の会議室ではなく、1つ1つの教室で起こっている」のです。


















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