幼児から「中学受験対策」、低学年入塾組は不振説も…《早期化する実態と効果のほど》老舗・四谷大塚は小1に何をさせている?
「中学受験対策の先取りをしない」と言いつつも、教材の内容は四谷大塚らしく難易度がそれなりに高い。小学3年からは「中学受験対策」へとシフトし、小学4年以降は中学の内容を易しくした内容を扱っていく。
低学年のうちは塾ジプシーしながら「合う塾」を探せる
「低学年から始めるメリットの1つは、自分に合う塾・教材をじっくり見定められることです。中学受験を目標にする場合、小学4年以降に何回も転塾するのはお薦めできませんが、低学年ならばいくつか試してみることもできます」(藤原さん)
中学受験の対策は小学4年から本格的に始まっていく。転塾を繰り返す、いわゆる「塾ジプシー」を小学4年以降で行うと、各塾の進度が違うので、転塾のたびにカリキュラムの調整をする必要があるので、学習の効率が下がりがちだ。一度ならいいが複数回、転塾をするのは効率の面で推奨できない。
本格的な対策のカリキュラムが始まる前の低学年で「子どもや家庭に合う塾」を模索するのは1つの作戦だ。
ある保護者は小学校で宿題がまったく出ないので、子どもを公文式に入れた。しかし、合わなかったようで、宿題をやらなくなってしまった。そこで試しに「リトルくらぶ」に切り替えると子どもは自主的に取り組むようになったが、保護者は通信講座の管理が面倒くさくなって、「学童代わりにもなるから塾に入れよう」と思い立ち、近所の大手塾の校舎に入塾させた。
すると、子どもが「今の塾の問題は簡単すぎてつまらない。リトルくらぶのほうが面白かった」と言い出す。四谷大塚の校舎は遠いので、小学校の友達が通っている難関対策の塾の講習に通わせた。すると本人が「ここがいい」と言うので、そこに切り替え、うまくいっていると言う。
低学年が通う塾や通信講座もさまざまだ。公文式、花まる学習会、中学受験塾の低学年コースに、中学受験の先取り塾。通信講座も各種そろっている。
どこも教材の難易度も、内容も違う。公文式は黙々とドリルを解いていく能力が求められるし、花まる学習会は次々に違う内容に取り組むから飽きずに学習ができるよう工夫されている。中学受験塾の低学年向けの内容も各塾で違っている。難易度が高いところもあれば、易しい問題が中心の塾もある。
早くから塾に通っても中学受験で難関校に合格するとは限らない。ただ、低学年から勉強を始めることには意義がありそうだ。
公立小学校で基礎学力が身に付けられるのか不安に思う保護者が増えており、低学年から何かしらのアクションを起こさなければならないと考える家庭が出てきている。多種多彩な塾や通信講座の中から子どもに合ったものを見つけていきたいものだ。
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