【カワサキZ900RSとホンダCB1000Fに続く、大型ネオクラシックの刺客】T500をオマージュしたスズキ新型「GSX-8T/GSX-8TT」王座への挑戦状

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主な特徴は、70年代の名車「900スーパー4」、通称「Z1」のフォルムを再現しつつ、最新テクノロジーの投入で軽快な走りも実現すること。26年2月には、新型エンジンなどで走行性能をアップしたモデルチェンジ版も登場予定で、多くのバイクファンから注目を集めている。

ホンダの「CB1000F」
ホンダの「CB1000F」(写真:本田技研工業)

そして、このZ900RSに対抗すべくホンダが市場投入するのが、ネイキッドモデルの「CB1000F」とそのミニカウル版「CB1000F SE」。こちらは、70年代後半から80年代に人気を博した名車「CB750F」、その輸出仕様車「CB900F」をデザインのモチーフとしたスタイルを採用。最高出力124PSを発揮する1000cc・4気筒エンジンや最新の電子制御システムなどを搭載し、レトロな雰囲気を持ちつつも、高次元の動力性能も実現する。

このモデルも、昔からのバイクファンには懐かしさ満点のスタイルが魅力だが、果たして、400cc超の大型バイク・クラスに長年君臨するZ900RSの王座を奪えるかが注目されている。

このように、シェア争いが年々ヒートアップしているといえるのがネオクラシックというジャンル。その激戦区にスズキが導入を表明し、大きな話題となっているのがGSX-8TとGSX-8TTなのだ。

スズキ新型GSX-8Tとは

スズキの新型「GSX-8T」
スズキの新型「GSX-8T」(筆者撮影)

まず、ベースモデルとなるGSX-8Tから紹介しよう。大きな特徴は、60年代の高性能ネイキッドバイクで、「タイタン(Titan)」の愛称で知られる「T500」を彷彿とさせるデザインだ。

元ネタといえるT500の初代モデルは68年に登場した。ロードレーサー「TR500タイタン」のベースマシンにもなり、モータースポーツで活躍したことでも知られている。

68年発売のスズキ「T500」
68年発売のスズキ「T500」(写真:スズキ)

大きな特徴は、量産車として世界初の500cc・2サイクル2気筒エンジンを搭載したこと。耐久性に優れ、低・中速重視のセッティングを施したこのエンジンは、最高出力47PS、最大トルク5.5kg-mを発揮。5段ミッションを介して最高速度181km/h、0-400m加速13.2秒という当時としては優れた走行性能を発揮し、世界の重量スポーツ車ファンから一躍注目を集めることとなる。また、このエンジンを搭載したことで、T500は「2サイクルのスズキ」の名を確固たるものとした名車としても有名だ。

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