子どもの運動、科学的に「実はNGなこと」とは? 成長期の発達を妨げる「3つのタブー」 《体育で定番の"持久走"も要注意…》
特定の競技への集中は、中学生後半以降に筋骨格系が安定してからが望ましい。小学生期は、「遊びの延長で動きを覚える」ことが最も効率的な基礎づくりと考えられている。
「毎日やるほど伸びる」とは限らない
運動による成長は、練習中ではなく回復過程で起こる。筋肉や骨の修復、ホルモン分泌の正常化は休養中に進むため、練習量が多いほど成果が出るとは限らない。
とくに身長が急激に伸びる「成長スパート期(PHV期)」では、骨の長さと筋肉の柔軟性がアンバランスになりやすい。この時期に高強度の練習を続けると、疲労骨折や関節炎のリスクが高まる。
理想的なのは、強い日・軽い日・完全休養日を組み合わせた「波状負荷」である。1週間の中で強度を分散させることで、体へのストレスを最小限にしつつ、パフォーマンスの向上が期待できる。休養を「練習の一部」と捉える発想が、現代スポーツ科学の基本になりつつある。
子どもは模倣能力が高く、誤った動きを早く覚える傾向がある。走る際に肩が上がる、膝が内側に入る、着地の衝撃を吸収できない――こうした動作のクセを放置すると、将来的な怪我や疲労蓄積の原因になる。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら