物価高でも激化する「高速道路と鉄道駅」のグルメイベントが活況のなぜ? 「ハイウェイめし甲子園」「駅弁味の陣」に見たその理由

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こうなると、「ドライブ途中にさくっと食べる」というよりも「これを食べるためにSA/PAに行く」という、目的意識を持った人たちに向けたメニューのようにも見える。

この投票は、現地で食べなくても料理の写真や情報から判断してオンライン上でも可能だが、やはり現地で食べてみたいメニューばかりである。

駅弁界では過去のメニューの「復活」も

一方、JR東日本の「駅弁味の陣」は長く続いているイベントで、東日本の駅弁業界、あるいは駅弁マニアにとっては秋の風物詩になっている感がある。

今年は、現在の東北本線宇都宮駅で日本初の駅弁が販売されてから140年とされており、それにちなんで、過去の駅弁の「復活」に力が入っている。

駅弁も、本来は地元の駅へ行かないと手に入らないが、今では東京駅をはじめ主要な駅で各地の駅弁が買えるようになった。

駅弁味の陣の幟(筆者撮影)

中でも大規模に展開しているのが、「駅弁屋 祭」だ。JR東日本管内だけでなく、近畿・北陸・中国・九州の駅弁も並び、「秋の陣」に参戦する駅弁も、多くがここでも買える。

今年の「味の陣」のラインナップを見ても、JR東日本エリアだけでなく、全国各地の駅弁のうち、東京駅でも販売する業者のエントリーが少なくなかった。

先日、夜7時過ぎに立ち寄ってみたところ、多くの買い物客でにぎわっていて売り切れも多かった。

今回、秋の陣参加メニューを2点買ってみた。1点目は、復刻の水戸駅「磯べん」。2010年代に人気があった駅弁で、タコ入り茶飯にアンコウの唐揚げ、アサリの佃煮、昆布巻きなどが入った茨城の海の幸いっぱいの駅弁である。

駅弁140周年を示した切符風のカードがつく、しまだフーズ「磯べん」(筆者撮影)

ちなみに、筆者は2012年に一度食べたことがあるが、中身は同じながら1000円だった価格が1380円になっていた。

もうひとつは、中央線小淵沢駅の駅弁業者「丸政」が手掛けた「昭和百年弁当」。新作の駅弁だが、中身は丸政の昭和時代の人気商品4種類を四角いマスに詰め込んだ、実質的には復活駅弁である。

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