さらに時代は進み、2023年に「アイコニックSP」登場となるが、その過程でマツダがさまざまなスタディを行っていたことを筆者は認識しており、同車のお披露目を見て「やっと出たか」とホッとした。
同時に、RX-8の事例のように、量産車登場までに長い時間を置いてしまうことへの不安も感じた。量産するのかプロジェクト凍結か、早めに決断するべきだろう。
いま最も有名な「RX-7」の前オーナーに聞く
話をマツダファンフェスタに戻す。開催2日目の朝、RX-7について長崎在住の西本尚子さんとお話しすることができた。
西本さんは、1999年式のRX-7(FD)を25年間にわたり相棒としてきた方だ。
2024年12月、80歳の誕生日に免許を自主返納し、RX-7をマツダへ譲渡。各種メディアで報道されているので、知っている人もいるだろう。

なお、西本さんのRX-7は、マツダへの譲渡式ののち、マツダ本社の広報車両として第2の人生を過ごしている。
今回、改めて西本さんに質問をさせていただいた。以下、Q&A形式で記載する。
――そもそも、なぜRX-7を購入しようと思ったのですか?
西本:頭文字D(イニシャルD)を見て。ちょうどクルマの買い替え時だったものですから。
いろいろなクルマ会社(販売店)を見て回ったのですが、気にいったクルマがなく、決めきれずにいたら、頭文字Dでセブン(の描写)の走りを見て、「わぁこれだ」と感じたんです。
――もともとクルマはお好きだったのですか?
西本:若いころはスポーツタイプが好きだったのですが、子育てや仕事で忙しくて(クルマ選びの)余裕もなく。
以前、クーペモデルにも乗っていたのですが、それよりもっとカッコいいのがほしいと……。そこにセブンが出てきたから、「これしかない」となって買いました。
――それは何歳のときだったのでしょうか?
西本:55歳でした。現在は80歳ですので25年間乗りました。
いままでの取材を通じて(55歳で女性がRX-7を購入したことに)いろいろな見方をする人がいらっしゃったみたいですが、私は自分の歳を数えないことにしていました。最近、(この件で取材を受けるようになり改めて)自分が80歳なんだと認識するようになりました。
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