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「主人公のキャラがつかめない」「"大胆な再構成"って大丈夫?」朝ドラ『ばけばけ』に視聴者が抱いた"不安"が杞憂であるワケ

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  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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その点「ばけばけ」は、カウントダウン表示があったようにトキとヘブンの出会いはまだまだ先の史実ベースであり、そもそも「怪談」はトキの語りありきで生まれた作品なので、同様の不安はなさそうです。

もう1つ気になるのは、人生のどこまで描かれるのか。小泉セツは64歳の1932年(昭和7年)、ラフカディオ・ハーンは54歳の1904年(明治37年)まで生きただけに、どこまで描くのか、制作サイドのさじ加減ひとつでしょう。

同じく実在した夫婦がモデルの物語である「あんぱん」は、のぶが病気を患いながらも亡くなるシーンを描かず、嵩と穏やかに過ごす姿で幕を閉じました。

一方、「ばけばけ」のモデルであるセツは、ハーンとの思い出をつづった著書を出版したことで知られるだけに、もう少し先の物語が見られるのかもしれません。

トキの母を演じるのは、2001年後期の朝ドラ「ほんまもん」のヒロインだった池脇千鶴(画像:NHK『ばけばけ』公式サイトより)

主演は「国民的女優」候補の逸材

その他で「ばけばけ」を語るうえでのポイントとなりそうなのは、「なぜ今、小泉八雲とセツの物語が選ばれたのか」「なぜ夏が終わった今、『怪談』なのか」という必然性。

さらに、日本のドラマ初出演となるトミー・バストウさんがヘブンを演じることの是非。左目を失明したヘブンを演じるために白濁したコンタクトレンズを使用した見た目。神話や怪談が息づき、どこか懐かしく不思議な松江を表現した映像あたりでしょうか。

主演を、現在22歳ながら多くの作品に出演し、業界内で「未来の国民的女優」という声もあがる髙石あかりさんが担い、彼女自身「まさに私」と語るトキを演じることも含め、まずは序盤だけでも見ておいて損はない作品でしょう。

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