バンス副大統領「政府機関は閉鎖に向かっている」、もし閉鎖となればトランプ政権1期目の2018-19年にかけて5週間閉鎖されて以来の事態に

責任は民主党にあると主張
バンス米副大統領は29日、米国が連邦政府機関の閉鎖に向かっているとの認識を示した。共和党は政府機関閉鎖となった場合、責任は民主党にあると主張したい考えで、バンス氏は民主党を「不合理」だと呼んだ。
バンス氏は、ホワイトハウスで議会指導部との会合後に「民主党が正しいことをしようとしないため、政府閉鎖に向かっていると思う」と指摘。「考えを改めてほしいが、どうなるか見ていくことになる」と語った。
トランプ大統領は、10月1日の期限前に政府閉鎖を回避するため、共和・民主両党の議会指導部と最後の協議に臨んだ。しかし、民主党が求める医療保険補助金の延長や、先に成立したトランプ氏の看板政策である大型減税・歳出法に盛り込まれたメディケイド(低所得者向け公的医療保険)予算削減の撤回については、双方の溝は埋まらなかった。
民主党のシューマー上院院内総務は会合後にトランプ氏について、「ヘルスケアや歳出削減に関してわれわれが求めている幾つかのことを彼が受け入れれば、政府閉鎖は避けられると思う。ただ、われわれの間には引き続き大きな隔たりがある」と語った。
政府閉鎖回避に向けた共和党のつなぎ予算案はすでに下院を通過。同党は上院でも多数を占めているが、つなぎ予算案を可決するには、まず手続き上のハードルをクリアする必要がある。共和党では少なくともポール上院議員が反対姿勢を示していることで、同党指導部は少なくとも計8人の民主党上院議員の賛成票を必要としている。