日経平均は常識的な指標面で考えればそろそろ天井圏、だがむしろ「平成バブルのスタートのような匂い」がしてきた
では、今後をどうみればいいか。先週末の日経平均4万3378円を改めて指標面で見ると、25日移動平均線からの乖離率が、最後となる3回目の売り場としている+7%に迫り、予想PERも17.84倍と過去最高になっている。
これは、当日の寄り前に発表された4~6月期実質GDP速報値が1~3月比+0.3%、年率換算+1.0%と予想を上回ったためだ。しかも、マイナスとなっていた1~3月期がプラスに改定されたことで、GDPは5四半期連続プラスとなり「企業業績も好転するのではないか」と期待されたためだ。同時に発表された「対内証券売買契約」(財務省ベースでの外国人投資家動向)も4893億円の買い越しと、途切れることなく続いている。
「PERの壁」を超えることはできるか
常識的に考えれば、今後、EPSの改善、つまり業績の上昇は多少期待できたとしてもEPS2600円を達成するのはかなり難しく、PERも過去最高水準では、やはりこれから上は買いにくい。
ところが、直近の某大手紙では「ゴルフ会員権が15年ぶりの高値になった」ことを伝えている。筆者も、1980年初頭に出たゴルフ会員権が銀行融資の担保になったという記事を、今でもはっきり覚えている。そしてそこから平成バブルが始まったこともだ。
筆者が、現段階で日経平均4万4200円以上の目標値を唱えることができないのは、減速気味の世界経済を考えた場合、今みてきたように日経平均EPS2400円台やPER17.84倍が妥当と思うからだ。
しかし、もしPER60倍の世界と同居していたQレシオの匂いが高まれば、今まで通り「押し目買い一貫」を通すことができる。日経平均予想PERが17倍台の壁を突き破ることができれば、5万円でも6万円でも提唱できる。よって、5日連続で17倍台となっている日経平均の予想PERに注目したい。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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