人間の基本 曽野綾子著
人生を無駄にしないために必要な「足場」。それがなければ、周りに流され、やがては自分を失い、死んでしまうこともある、と著者は言う。
登山の価値は、実際に山に登ってつらい思いをすることでしか理解できない。同じように、ニーチェの思想も流行の「超訳」を読んだぐらいでわかるものではない。知識と体験はまったく別物であって、体験に知識が供給されるときに初めて、思想としての命が吹き込まれる。思想は、自分自身の生活と体験によってしかがっちり捕まえることはできないし、知識だけで人生を渡っていくのは無理だ、とも。
常時にも、非常時にも生き抜くために、確かな人生哲学と豊かな見聞を基に「人間の基本」について語り尽くす。
新潮新書 714円
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