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日系自動車【勝ち組】のスズキ、忍び寄る「異変」の兆候、関税影響は軽微も主力のインド、軽に試練
最大の懸念は、主力のインド市場での販売減速にある。
4~6月のインドの卸販売台数は40.2万台と前年同期から2.5万台(5.8%)減となった。インド市場全体(乗用車)は1%減だったので、子会社でインド最大手のマルチスズキのシェアは40.7%から38.4%へ低下した。
とくに台数を落としたのはスズキが得意とする小型車だ。現地販売のおよそ半分を占めるコンパクト・ミニカーは前年同期の22万台から19.7万台へ2.3万台減少した。
小型車の販売は、インフレや景況感悪化の影響を受けやすい。インド事業本部長を務める鈴木浩一常務は、「インドの所得で言うと、50万ルピーから200万ルピー(約85万円~335万円)の中間所得層の可処分所得が厳しい」と、足元の状況を分析する。

スズキ子会社のマルチスズキ。インド国内に店舗網を張り巡らせ、乗用車市場では長く4割超のシェアを誇ってきた(記者撮影)
人気が高まるSUVで出遅れ
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