脱常識!なぜ無印良品は世界で売れるのか?

ヨーロッパではドライバーセットが超人気

また、一年中気温が高いタイでは、ニットやアウターなどは売れないと思われがちですが、実はそうではありません。タイの人が日本や韓国など寒い国へ旅行するときの防寒用として需要もあり、それなりに売れているのです。

日本の中で「これは売れるだろう」「売れないだろう」などと考えて商品を揃えても、現地で予想を裏切られることは少なくありません。意外な商品に人気が集まる場合もあるのです。下手な先入観を持たず、まず現地へ行ってみることが大事なのです。

「採算度外視」は海外でもNG

大切にしたいもうひとつの考え方に、「コストはいつも最重視」というものもあります。海外進出を始めるときは、多少の赤字を覚悟してでも出店したくなるものですが、コストを度外視しすぎるのは失敗の元です。

海外が赤字でも国内の黒字で補えば問題ないという考え方もありますが、毎月大幅な赤字が出る店は、いずれ会社全体の経営を圧迫することになります。

コストを考える上で重視すべきは家賃ですが、売り上げやブランド力向上との兼ね合いも大事です。そういう意味で、海外で成功するには、「どの場所に進出するか」を決定することがとても重要です。

海外でブランド力を確立するためには、まず、それぞれの国の首都または主要都市に進出することが必須条件です。イギリスではロンドン、中国なら北京、上海、フランスはパリ、イタリアならローマかミラノなどの都市がターゲットになります。

中国・成都の旗艦店の外観

そのような首都や主要都市の中でも、一等地と言われるような、比較的いい場所に出て行って注目を集めなければ、誰でも知っているブランドとして認知されるようになりません。ブランド力をつけるためにも、進出場所にはこだわったほうがいいでしょう。

一等地となると、どうしても家賃が高いので、早く黒字にしなければ維持していけません。私たちも、海外に進出した初期のころには、なかなか赤字を解消できませんでした。赤字の原因は売り上げそのものが上がらなかったこともあるのですが、売り上げに対する家賃が高額だったのも失敗の原因のひとつでした。

失敗を繰り返さないために私たちが徹底して実行しているのは、賃料をなるべく抑えることです。一度契約をしてしまうと、家賃は「削ることができないコスト」になりますから、決める前に慎重に選ばなくてはなりません。

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ヤマダと組んで赤字脱出なるか<br>崖っぷち大塚家具 “最後”の闘い

昨年末に大塚家具を子会社化したヤマダ電機の大型店で、提携の具体策となる家電と家具のセット販売が始まりました。ただ、ヤマダの業績も振るわず、大塚は自社を立て直す“パーツ”にすぎません。大塚家具ブランドの存在意義さえ危うく、今後1年が正念場です。