「日本車からテスラ、そしてサイバートラックへ」アメリカで起きているEVシフト加速の現実

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ちなみに、ジョーダンさんが買った中古のテスラ・モデル3は、iSeeCarsの調査によれば、2023年5月から2024年5月で、約9000ドル、つまり24%も平均価格が下がっていた。

テレビや新聞では「中古EVのリセール・バリューがどんどん下落している反面、中古ガソリン車の価値は高いまま」と報じられたが、裏を返せば、初めてのEV購入を考える消費者にとっては、史上初めて、ガソリン車よりもEVのほうが安くて買いやすい、試しやすい時代が来たともいえる。

ジョーダンさんの父のジェフさんは、現在レクサスのガソリン車に乗っているが「息子がEVに切り替えたから、自分も考え始めた」と言う。

レクサスからGMCへ?

レクサス所有者ならば、当然レクサスのEVを視野に入れているのかと思いきや「試乗してみたらGMCのEVが気に入った。乗り心地も良かったし」とのこと。GMCとはGM(ゼネラル・モーターズ)のトラックとSUV専門の部署で、巨大なEVピックアップトラックの「ハマー」や大型SUVが試乗では人気だった。

GMCのEV「ハマー」の後部(筆者撮影)

ブランド・ロイヤリティーの高いユーザーが多いと評判のレクサスだが、「私は次は何に買い換えようかと常に新しいものを探し続けるタイプ。それが昔から習慣なんだ」とジェフさんは言った。

息子であるジョーダンさんの自宅には今、愛車のモデル3をチャージできるテスラ専用のチャージャーが備え付けられ、充電には困らない。

では、一軒家住まいではなくアパート住まいで自宅で充電できない消費者はどうなのか?

現在ホンダのガソリン車に乗っているという30代のエレックさんは、「これまでEVを買った友人たちを観察してきたけど、彼らはショッピングセンターの駐車場で、買い物のついでに無料で充電している。それを見ていて自分もタダで充電できる、EVなら確実に節約できると確信した」と言う。

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