1人で完結できる時代に「助けてもらう技術」が必須な理由。今さら誰も教えてくれないコミュニケーションの大前提に迫る
たとえば著者がタクシー車両に決済機を導入した際には、乗務員や顧客からクレームが相次いだという。しかも著者はその当初、データや理論を盾に反論してしまい、相手の感情に寄り添えなかったと当時を振り返っている。
謝罪の後ろに続く言葉次第で関係が変わる
❷ミスの原因を共有し、解決策を提示する
「ごめんなさい」が大切だとはいえ、謝罪はそれだけで終わらせてはいけないものでもある。そのあとに「これからどうするか」を具体的に伝えることが重要なのだ。そうすることで、相手から「この人は改善に本気だ」と感じてもらえるからである。
上記の決済機の件でいえば、著者が選んだ伝え方は以下のとおりだ。
立場を超えてミスの原因を共有し、そこから明確な解決策を提示するということ。そうすれば必然的に、謝罪は次の行動へとつながっていくわけだ。
❸感謝を伝え、信頼関係を築く
最後に重要なのが、感謝の気持ちを伝えること。「最初に謝ったのだから、それで終わり」ではなく、相手が時間を割き、自分の話を聞いてくれたことに感謝を示すのである。それが謝罪を本物にし、前向きな関係を築くための礎になるということだ。
著者も決済機の問題の際、「乗務後のお疲れのところ、お時間をいただきまして、ありがとうございました」と頭を下げて会議室を出たそうだ。すると帰り際にひとりの乗務員から「ここまで説明に来てくれたリーダーは初めてだ。期待しているよ」といわれ、感極まったという。
これはまさに、感謝の姿勢から信頼関係が生まれた好例ではないだろうか。
後編では、「気にかけてもらえる人」になるための気づかいや、効果的な「頼み方」に迫る。
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