現時点の量産車に搭載されている自動運転技術は、(事故回避などの)運転責任をドライバーが負うレベル1またはレベル2がほとんどだ。

VWと地平線機器人は今回の発表で、協業関係をさらに深めて(高速道路から市街地の一般道まで)あらゆる交通環境に対応できるハイレベルのADAS「HSD(ホライゾン・スーパー・ドライブ)」を導入する計画を明らかにした。
なお、HSDの開発は地平線機器人の最新AI半導体「征程6P」をベースに進められるという。
小鵬汽車とも協業拡大
近年、中国の自動車市場ではクルマの電動化とスマート化が急速に進行している。VWはそれに(外資系メーカーの中では)積極的に対応してきたが、スマート化に不可欠なソフトウェア開発で中国勢に後れを取った。その結果、VW製のEVは中国市場での販売が伸び悩んでいる。

そんななか、VWは中国企業との協業をテコに劣勢挽回を図ろうとしている。地平線機器人との提携に続いて、2023年7月には新興EVメーカーの小鵬汽車(シャオペン)との資本提携を発表。小鵬汽車のプラットフォーム(車台)を使ったEVの共同開発を手始めに、自動車用の「E/E(電気/電子)アーキテクチャー」の共同開発にまで協業範囲を拡大した。
また、VW傘下の高級車ブランドであるアウディは、自動運転技術の分野で中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と手を組んだ。両社が共同開発したシステムは2025年以降、アウディが中国市場に投入する新型車に順次搭載される予定だ。
(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は4月8日
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