独VW、中国で共同開発の「ADAS」を新型車に搭載 地平線機器人と協業深め、中国市場で巻き返し

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現時点の量産車に搭載されている自動運転技術は、(事故回避などの)運転責任をドライバーが負うレベル1またはレベル2がほとんどだ。

VWはクルマのスマート化で中国勢に後れを取ったが、2025年から巻き返しに転じる。写真は4月22日、上海モーターショーの前夜イベントで披露したコンセプトカー(同社ウェブサイトより)

VWと地平線機器人は今回の発表で、協業関係をさらに深めて(高速道路から市街地の一般道まで)あらゆる交通環境に対応できるハイレベルのADAS「HSD(ホライゾン・スーパー・ドライブ)」を導入する計画を明らかにした。

なお、HSDの開発は地平線機器人の最新AI半導体「征程6P」をベースに進められるという。

小鵬汽車とも協業拡大

近年、中国の自動車市場ではクルマの電動化とスマート化が急速に進行している。VWはそれに(外資系メーカーの中では)積極的に対応してきたが、スマート化に不可欠なソフトウェア開発で中国勢に後れを取った。その結果、VW製のEVは中国市場での販売が伸び悩んでいる。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

そんななか、VWは中国企業との協業をテコに劣勢挽回を図ろうとしている。地平線機器人との提携に続いて、2023年7月には新興EVメーカーの小鵬汽車(シャオペン)との資本提携を発表。小鵬汽車のプラットフォーム(車台)を使ったEVの共同開発を手始めに、自動車用の「E/E(電気/電子)アーキテクチャー」の共同開発にまで協業範囲を拡大した。

また、VW傘下の高級車ブランドであるアウディは、自動運転技術の分野で中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と手を組んだ。両社が共同開発したシステムは2025年以降、アウディが中国市場に投入する新型車に順次搭載される予定だ。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は4月8日

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